目次
1.夫が「腰部脊柱管狭窄症」になってしまった
その日は、夫が「最近腰が痛くって。年のせいかな?今日は早めに寝る!」と
10時には布団に入っていました。
普段は、12時近くまで起きてパソコンでネットやテレビを観たり
ぐだぐだ起きている人なんです。
それが、10時前に寝るとは、よほど腰が痛いんだな。
ぐらいに聞き流していました。
ところが翌朝「うぅ!!起きれない!!腰が痛い!!」と大声で叫ぶんですよ。
私は、痛みに弱い夫だから「ちょっと大袈裟なんじゃないの!出勤前まで寝てたら!」と
今思えばすんごい鬼嫁でした(笑)
痛みに耐えられない夫は、すぐに会社に休むことを連絡。
自分から「今日は会社を休んで病院に行ってくる!」と。
普段なら、私が口を酸っぱくしても病院に行きたがらない夫が自分から病院に行くなんて!
余程のことなんだと、この時、やっとわかったんです。
整形外科での診断は「腰部脊椎管狭窄症」という病気でした。
2.「腰部脊椎管狭窄症」とはどんな病気なのでしょうか?
脊柱管の周りにある椎間板が変形したり、出っ張ったりして変形することで
脊柱管が狭くなること。
そして、脊柱管のくだの中を通っている神経が圧迫されることで
腰痛や足のしびれなどの症状が出てしまいます。
3.脊柱管が狭くなる原因は何でしょう?
◆生まれつき
◆変形性脊椎症がある
◆変性すべり症がある
◆加齢による変化
◆老化現象
今までに腰に持病がなければ、50代で脊柱管が狭くなる原因として加齢による変化が
考えられるのではないでしょうか?
夫は先生から「50代後半なら、加齢によるものでしょう」と言われました。
4.なりやすい人はどんな職業の人でしょう?
高齢者や重いものを持つ職業の人と思われがちですが
そうでもないようです。
1位デスクワーク
2位介護関係
3位立ち仕事(コック、ウェイターなど)
4位ドライバー
5位重量物を扱う(道路・鉄道などの整備、引越し、宅配)
1位がデスクワークというと、サラリーマンなら腰痛予備軍になる可能性は
あるんじゃないでしょうか?
5.どんな症状があるのでしょうか?
腰部脊柱管狭窄症の症状
◆腰痛
◆腰に違和感やはり感がある
◆足にしびれや痛みがある
◆間欠跛行がある
6.間欠跛行って何?
間欠跛行とは、歩き続けると足の痛みやしびれが出てきて、歩けなくなるけれど
前かがみになって休むと、また歩けるようになること。
7.病院で診てもらうには、どんな症状が出てから?
腰痛が3週間も続くなら、整形外科へ行くことをおすすめします。
早い段階「腰部脊柱管狭窄症」という病気がわかると、普段から腰にムリなことは
しなくなるじゃないでしょうか。
8.どんな治療方法があるのでしょう?
◆薬物療法
消炎鎮痛薬: 内服薬、貼り薬など。内服薬は長く飲み続けると胃腸障害を起こすので
医師の処方どおりに飲みます。
筋弛緩薬: 筋肉の緊張を和らげるお薬
ビタミンB12: 神経障害を改善するお薬
プロスタグランジンE1: 血流をよくするお薬。間欠跛行やしびれに効果あり。
◆理学療法
ホットパック療法、超音波療法、体操療法などありますが、症状が悪くなったり
良くならなかったらすぐにやめる。
◆運動療法
腹筋やお尻の筋肉を鍛えることで痛みを軽くする方法です。
医師などの指導があった方が安全でしょう。
◆神経ブロック療法
痛いところに麻酔薬を注射して、神経を麻痺させることです。
薬で効果がない場合や痛みが強い場合に行われます。
◆外科手術
狭くなった脊柱管を広げるには手術しかありません。
薬物療法などで、日常生活ができるのなら問題ないでしょう。
痛みがひどくて、歩けなかったりおしっこが出ない場合は
お医者さんと相談してみるといいでしょう。
9.日常生活での注意は?
痛みが強い時は、安静がいちばん!
少しでも痛みをやわらげたい時は、冷やすのも、温めるのもどちらでもいいので
自分にあった方法を試す。
鍼灸やサプリメントを使う場合は、鍼灸は医師の診断を受けてからにしましょう。
市販のサプリメントでは、「腰部脊柱管狭窄症」は治りません。
背中を反らすと神経が圧迫されるので、前かがみで自分が楽な姿勢をとること。
コルセットを着けたり、杖をついたり自分に合う方法を試してみるといいでしょう。
主婦は、毎日掃除に洗濯、食事の支度と思ったより、立ち仕事が多いと思いませんか?
前かがみになりながら、掃除機を部屋中をブンブンかけたり、夕飯の支度だって
下ごしらえなどの調理って小1時間かかったりしますよね。
その間は、ず~~~と立ちっぱなしです。
10.お医者さんに行く前に「自分でできる症状チェック」
「腰が痛いけれど、腰部脊柱管狭窄症なのかわからないわ」って人は
チェックリストで判定してみましょう。
◆チェックリスト
①しびれや痛みはしばらく歩くと強くなり、休むと楽になる 5点
②しばらく立っているだけで、太ももからふくらはぎやすねにかけて、しびれたり痛くなる 5点
③年齢(60歳以上) 4点
④両足の裏側にしびれがある 3点
⑤お尻の周りにしびれがでる 3点
⑥しびれや痛みは足の両側(左右)にある 2点
⑦前かがみになると、しびれや痛みは楽になる 1点
⑧しびれはあるが、痛みはない 1点
⑨しびれや痛みで、腰を前に曲げるのがつらい -1点
⑩しびれや痛みで、靴下をはくのがつらい -1点
11.まとめ
山陰労災病院 楠城誉朗先生が「腰部脊柱管狭窄症」について説明されています。
50代は、男性も女性も仕事や家事で忙しい毎日を過ごしていますよね。
自分は、まだまだ若いわ!昔の50代より元気なんじゃないの?
やりたいことだっていっぱい!そう思っていませんか?
夫だってまさか自分が「腰部脊椎管狭窄症」というなんだか難しい病気になるなんて
思ってなかったはずです。
でも、50代は、毎日毎日歩いたり、曲げたり、伸ばしたりと酷使してきた腰が
悲鳴をあげる時が来ているのかもしれません。
今や人生90年いいえ!100年の時代がやってこようとしています。
まだまだ、自分の足で歩きたいですよね。
老後は、旅行やハイキング、山登りと趣味三昧の時間を過ごすにも
やっぱり足腰が丈夫じゃないと楽しめません。
ちょっとでも腰に痛みがあるのなら、病院に行って医師に診断してもらいましょう。
いつまでも、自分の足で歩く老後を過ごしたいものです。