奨学金を借りなかったワケは2つ。

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4月。厳しいい就職戦線を突破して「よし、この会社でバリバリ働くぞ!」と

意欲満々な人も多いことでしょう。

 

ただ一方で、大学時代の学費を奨学金や教育ローンで払った人は

4月分の給与から返済が始まるのではないでしょうか?

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1.我が家が奨学金を借りなかったワケは2つ

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1つ目は、奨学金は当たり前だけど、借金だからです

給付型の奨学金もあるけれど

それは、ごく一部の成績の良い学生が該当するのであって

我が家の娘たちは、遠く及ばないことをわかっていました。

 

社会人になってすぐから、借金の返済に追われる生活を親としてさせたくない。

リストラや病気になったら、たちまち収入が途絶えてしまいます。

 

娘たちが、いつお金に困ることが起きるかわからない。

だから、給料は将来のために、しっかり貯蓄することを約束させること。

教育費を出すのは親の役目だという

夫の考えがあったからです。

 

2つ目は結婚後の生活が変わって返済のメドがつかない可能性があるから

将来結婚した時に、仕事を続けられるのかわからない。

今や夫婦共働きは当たり前の時代です。

 

だけど、結婚後、仕事を続けるのか?続けられるのかは

相手次第といったことがあるからです。

 

もし、結婚相手が転勤族だったら

仕事を辞めて相手の赴任地についていくことになるでしょう。

そこで、就職先が見つかると言い切れるでしょうか。

 

また、相手から「専業主婦で家庭や子どもの世話をしてほしい」と言われたら

仕事をやめなければなりません。

 

奨学金の返済は、お相手の給料からの返済になってしまう。

そのような事態を避けたかったのです。

この2つの理由から、私たち夫婦は、奨学金を借りないことにしたのです。

 

2.奨学金は借金だということ

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夫の両親は商売をしながら、3人の子どもを育て上げました。

私が結婚してしばらくたったとき義父はこう言いました。

「商売をしていると、いろんなことがあったよ。

筋向いのお店は銀行に借金をして店を大きくしたり、支店を出して繁盛していた」

 

私は「お義父さんはどうして大きくしなかったんですか?」

義父は「商売がうまくいっているときは

そりゃ銀行も融資するからお店を大きくしませんか?って言ってきたけど断った!

融資っていうのは、借金だよ。景気のいいときは返せるけど

景気が悪くなったら家族を路頭に迷わせることになるかもしれない。

 

現に、店を大きくした人の中には、借金を返せずに夜逃げをしたのを見ているからね。

ワシは店を大きくできなかったけれど、これでよかったと思ってるんだ」と

 

これを聞いていた夫は「この話、もう何十回も聞いて、聞き飽きあたぁ!」とそっぽを向いていましたが

のちに、夫の現金主義は、義父の背中を見ていたんだとわかったんです。

 

人生最大の出費3つの内の1つは教育費

 

教育費は、子どもの人数分かかります。

長女が高校生の頃、ママ友とのランチでこんな会話がありました。

 

Aさん「うちは、長男は大学に行かせるけど、長女は高卒か、大学にいくなら

奨学金で行ってもらうしかないわ」と。

 

するとBさんが「そんな兄弟で差別したら、親にどれだけお金をかけてもらったかって

将来相続の時、もめるわよ」

 

よくある話で頭ではわかっていても、そうするしかない家庭の事情もあるでしょう。

 

我が家は、夫の考えで子どもに奨学金という名の借金を背負わせない。

姉妹の教育費は平等にする。

これを決めた背景には、義父の借金はしないという教育があったからかもしれません。

 

3.奨学金の返済ができないかもしれない

ウェディング腕組み

この4月から二女は、一人暮らしを始めることになりました。

 

二女が勤める会社は、大手に吸収合併されることになり、作年から社内は

リストラの嵐になっているとのこと。

 

リストラの対象は35歳以上の正社員。

かろうじて、二女は対象にはならなかった。

 

けれど、合併に伴って社内の業務の見直しがおこなわれて、

二女は異動となり、勤務先が自宅から遠くなったのです。

 

今の時代、仕事があるだけでも、ありがたいことです。

大企業に勤めても安泰ではないし、本人が病気などで

退職することもあるかもしれません。

 

もし、二女が今回のリストラの対象になっていたら

奨学金の返済は滞ることになっていたでしょう。

 

延滞措置はあっても、最終的には借りたものは、全額返さなければなりません。

仕事を探しながら、返済することって、精神的に辛くなってくるのではないでしょうか?

 

長女は、2年前に結婚して独立。

結婚が決まった時、仕事を続けるか辞めるかを、決断しなければなりませんでした。

 

当時長女の仕事は、忙しい時は夜9時10時までの残業があり

月に数回は、地方へ泊まりがけの出張もありました。

 

結婚相手と話し合った結果、しばらくは専業主婦で家庭を守ることになったんです。

この時長女は「奨学金の返済がなくてよかった」と言っています。

 

4.なんとかなる?今の時代は、なんとかはならない

車椅子道路

二女が生まれた時、お祝いに叔母たちが駆けつけてくれました。

その時「瑠璃子ちゃん!次3人目は男の子が欲しいでしょ」と。

 

私は「3人なんて、ムリムリ!2人だけで精一杯だよ。3人もの教育費払えないから」

叔母たちは「子どもの教育費なんて、なんとかなるもんよ。

私たちだって3人払って育ててきたんだから」と。

 

今思えば、叔母の時代は、高度経済成長期でイケイケドンドン!

給料も右肩上がりで教育費だって今ほど高くなかったでしょう。

 

今は違います。なんとかならない時代。

我が家の場合は、大学にかかる費用は、1人400万円強

高校も私立だったので、2人合わせると1000万円以上払っています。

 

仮に、二人の娘が独身でリストラや病気で仕事を失っていたら

奨学金の返済はどうしていたでしょう。

 

もしかしたら、私たち親が返済していたかもしれません。

教育費が終わった親は、老後の資金を貯めなければならないのに

それどころではなくなっているかもしれない。

 

それこそ、老後は親子共倒れになる可能性は大きかったかも。

いや、これからだってわかりません。

 

大企業がリストラする時代。1度職を失うとふたたび正社員になれる保証はなく

非正規雇用になることだってあります。

 

私は、これまでお金のことでは、たくさんのムダ遣いや失敗を繰り返してきました。

でも、この奨学金を使わなかったことは

夫の考えに従って(笑)良かったんだと思っています。