総務省の29年版高齢社会白書の
「高齢者の暮らし~経済や生活環境に関する意識」
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/zenbun/29pdf_index.html
【データのサンプル】
- 調査地域:全国(ただし、平成28年4月に発生した「平成28年熊本県熊本地方を震源とする地震」の影響を鑑み、大分県と熊本県の調査は中止とした。)
- 調査対象者:全国の60歳以上(平成28年1月1日現在)の男女個人(施設入所者は除く)
- 調査時期:平成28年6月4日~6月26日
- 有効回収数:1,976人(標本数男女あわせて2,920人)
- [都市規模区分]
- 大都市 東京都23区・政令指定都市
- 中都市 人口10万人以上の市
- 小都市 人口10万人未満の市
- 町村 郡部(町村)
1.満18歳以上の子や孫(学生を除く)がいる高齢者83.4%
今の60歳以上の世代は、結婚して子どもを持つ人が多かったので80%以上の人に
子どもがいてもおかしくないでしょう。
2.満18歳以上の子や孫の生活費をまかなっているか?
18歳以上の子や孫の生活費をまかなっているか?のグラフです。
「生活費のほとんど」もしくは「生活費の一部」をまかなっている割合を合計
すると以下の通りの数字となりました。
【男性】
60歳~64歳・・・34.6%
65歳~74歳・・・27.2%
【女性】
60歳~64歳・・・25.4%
65歳~74歳・・・21.0%
「生活費をまかなう」ということは、親と同居していて生活費をいれていない
別居していても、親がまとまった額のお金を渡しているということなのでしょう。
60歳~64歳の男性では、35%近くもが生活費をまかなっています。
さらに、65歳~74歳と年金生活を送る世代でも27%の割合です。
老後の資金に余裕があるか、自分たちの生活も大変だけれど子や孫の生活が
苦しいのを見かねて援助しているのか、どちらにしても老後の資金を減らして
いくことは確か。
親はいくつになっても、子どものことが気がかりなもの。
わが子や孫にはできることは何でもしてあげたい!という気持ちが
表れているのかもしれません。
3.生活費をまかなっている子や孫の就業状況
生活費をまかなっている子や孫が無職かというとそうではなく意外にも
フリーランスや正規の社員として働いてお金を稼いでいるにもかかわらず
まかなっているのです。
これは、たぶん子や孫の給料が少なく、稼いだお金も奨学金の返済などで手元に
残らないなど、子や孫の取り巻く環境をふびんに思って援助しているのかも
しれません。
正規の社員・職員・・・・・・・・・・・47.5%
自営・個人事業主・フリーランス・・・・7.6%
子や孫が今問題なく暮らしていても、いつ病気で働けなくなったり、引きこもりに
なったり、給料がダウンしたりと何が起こるかわかりません。
そうなった時、年金生活の親は子や孫の生活をまかなえるのか?
共倒れにならないようにするにはどうしたらいいのか?
親子で話し合っておく必要があるかもしれません。