年金15万円だけで暮らす知恵を学ぶ 「年金15万円のゴージャス生活」中町敏矢著

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1.退職金2400万円3000万円貯めてるの?

退職金の2400万円は運用しろ!とか老後資金は3000万円必要!って

よく耳にしますが、

一体どれだけの人が高額の退職金をもらったり、老後資金を用意しているのでしょうか?

日本企業全体の99%が中小企業といわれています。

中小企業の退職金を調べてみると、東京都の労働局が中小企業の退職金のデータを発表しています。

東京都限定ですが、これをみると退職金がない企業の平均は24.5%。従業員が100人以下ですと28%。医療・福祉分野では49.9%約半数が退職金がありません。

さらに、地方の中小企業ならこの数字はもっと大きくなるでしょう。

中小企業に勤める人が大企業よりも賃金が少ない場合、厚生年金の受け取る額も少なることも考えられます。

ただでさえ、夫婦二人の年金だけで老後の生活を続けていくには厳しいといわれているのに

退職金がない人や年金の受け取り額が少ない人はどのような生活をしているのでしょうか?

 

興味本位ではなく、年金だけで暮らす生活の知恵をもっているのではないか?と探していたところ

出会ったのが中町敏矢著「あんしん・お気楽!年金15万円のゴージャス生活」という本です。

著者は、年金収入が夫婦合わせて月額15万円で年額にして180万円を受け取り、3万5千円の市営住宅に住み、車を持たず、資産は100万円。

さらに、月々1万円の貯蓄までしています。

この本を読んで私がヒントになった部分をピックアップしてご紹介します。

2.年金15万円で暮らす気になる税金

中町家は、夫の年金収入が120万円、妻が60万円で合計180万円なので

2人とも所得税がゼロの世帯です。

なぜ所得税がゼロになるのでしょうか。

1.税金がタダである理由

年金は雑所得としてみられ、所得税、住民税が引かれて年金が支給されます。

著者の中町氏の場合、所得税、住民税がゼロで非課税扱いになっているとのこと。

所得税が非課税になるには、年金の額で無税になることがあります。

65歳以上で配偶者がいる場合の控除は

公的年金控除

基礎控除

配偶者控除

があります。

65歳以上の場合の控除額は

公的年金控除→120万円

基礎控除→38万円

配偶者控除→38万円

控除額の合計で196万円

年金額が196万円までが「所得税タダのライン」

よって、中町家は夫婦ともに所得税ゼロということになります。

2.扶養控除に目を向けろ

扶養控除とは、扶養されている人の生活費を負担していると認められ

課税の対象から外すことをいいます。

親が年金収入だけで、他に収入がない場合

公的年金控除→120万

基礎控除→38万円

控除合計158万円

親の年金収入が158万円以下なら扶養控除の対象となります。

 

さらに、母親が遺族年金を受給してたり、障害年金をもらっていると

その年金の額がいくらであっても非課税扱いになるので

扶養控除の対象になります。

 

親と同居していない、遠くで暮らしていても仕送りをしていれば

同じく扶養控除の対象となるのです。

 

親が年金を受給していると、扶養の対象とならないと思っている人が多い中

知らないで損をしている人も多いのではないでしょうか。

 

税金のことは難しくてわからないと敬遠しがち。私は、年金生活者が節税できるなんて知らないほど

税金の知識については無知でした。

65歳以上の年金生活者向けに節税について、とても詳しく書かれているので

読む価値があると思います。

3.どんな生活をしているの?

1.日々のおカネの流れを知る

年金収入だけで生活するには、お金の管理が重要になってきます。

そうなると家計簿をつけることがいちばんなのはわかっていても

家計簿アレルギーな主婦って多いと思います。

著者は、家計簿をつける目的は2点が重要だと。

1.お金を何に使っているかをしること

2.使途不明金はないか

ひと月の収支を1000円単位の大まかでもよいから、家計簿つけ続けているとお金の流れが

わかってくるという。

2.生活費15万円の内訳

著者の生活費の内訳は以下の通り。

家賃3.5万円(市営住宅)

食費4.5万円

水道・光熱費1.5万円

被服費0.7万円

通信費0.8万円

以上で11万円の出費で、まだ4万円も残ります。

食費は平均して1日1500円。スーパーの半額になる夕方に散歩がてら買い物に。

だからといってケチケチしたものではなく、ステーキの肉だって半額になる日に購入しているとのこと。

我が家も夫婦2人暮らし。子どもが同居している時とは違い食材の量や外食の回数が減ったことで食費が4.5万円も決して無理な額ではないと思いますね。

水道光熱費の中でも電気代の節約にエコ家電の購入とアンペアを下げることで

節約している。

エコ家電の購入とアンペアを下げることにプラス今は電力会社を選べる時代なので

安い電力会社にかえることも節電につながるでしょう。

3.街中の市営住宅に住むことのメリット

著者は、前は持ち家に住んでいたが、ローンの清算、で市営住宅に住み替えたそう。

夫婦ふたりの暮らしに大きな家は、掃除やメンテナンスに時間、労力、お金がかかることは確か。

その市営住宅は市内の中心地で病院、市役所、スーパー、デパートへ徒歩で行ける場所。

病院や買い物に徒歩で行けるだけじゃなく、市役所や大学の食堂でリーズナブルで美味しい食事にありつけるという。

中でも私大のレストランは有名ホテルが経営しているところもあり

安くて美味しい食事がとれるからと。そういう楽しみ方もあるので、これから自宅を売却して街中に引越しを考えている人にはヒントになりそうです。

4.葬儀費用とお墓をゼロ円にする

老後の費用で最後まで残しておくのが葬儀費用とお墓のお金。

著者は、葬儀費用とお墓をゼロ円にするという。

つまり、葬儀は直葬ですませるということです。

葬儀は、一般葬、家族葬、直葬と種類があって、直葬は亡くなったあと通夜や告別式をカットして火葬場で

火葬して終わり。

私は、一般葬と家族葬は知っていましたが、直葬があることを初めて知りました。

厳密にいうと直葬はゼロ円ではできませんが、一般葬や家族葬よりは安価で済ませることができます。

また、斎場を決めたり、僧侶の手配など子どもたちへの負担も軽減されるメリットも。

お墓も永代供養や海に散骨するなど、子や孫の手をわずらわせたくないとの理由から増えているようです。

4.まとめ

「あんしん・お気楽年金15万円のゴージャス生活」をご紹介しました。

私は、年金生活者が節税できることを知らないほど税金について無知でした。

この本がきっかけで税金について知ることができました。

税金以外にも老後の生活においてのヒントがつまっています。

国民健康保険料が格安になる方法

高額療養費制度のうまい使い方

医療費・介護費が半減する「世帯分離」

などは折に触れて何度も読み返しています。

これから年金生活を迎える人。

年金15万円で生活している人の知恵を知りたい人。

年金生活までは時間があるけど、予備知識を得たい人。

におススメです。

尚、この本はkindle版での購入になります。

Amazonkindleのアプリは無料でダウンロードできますので、パソコンで読むことができますし

スマホで読む場合はパソコンと同期できるので便利ですよ。

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