住宅ローンの返済が終わり、子どもたちが社会人になって教育費がかからなくなると、次に考えるお金は老後の資金です。老後の資金順調に貯まっていますか?運用で利益出ていますか?
老後の資金が貯まり退職金が入ると、ひとはなぜか気持ちが大きくなるもの。
「これくらいのお金使っても大丈夫よね」「それほど大金じゃないんだから」と財布のヒモが次第にゆるんできて果てには老後破産という人もいるようです。
考えられる破産の理由3つを上げてみます。
1.浪費破産
人生100年時代とはいえ、平均寿命は男女ともに80代と定年後約20年以上も老後の生活が待っています。
総務省の統計では、高齢夫婦の毎月の家計に必要なお金は 209,198円で不足分のお金は54,519円(平均)でした。1か月に必要な生活費は平均 263,717円でした。
ここで、不足分を貯蓄から持ち出すことになります。
65歳から85歳まで20年生きるとして20年分の不足分の額は
54,519円(不足分/月)×12か月×20年=13,084,560円 ⇒ 約1,300万円の持ち出し
おそらく、浪費と思っていない普段の生活に足りな分を、ちょっとだけ補っていく感覚で老後の資金から持ち続けると1,300万円も減ってしまうことに。
夫婦2人1か月 263,717円で足りないと思う人は、もっと資産を増やさなければ浪費破産になってしまうでしょう。
老後は年金など収入に見合った生活をするために、夫婦でお金に対して真剣に向き合うことが大切でですね。
2.イベント破産
定年前は、退職金がはいったら1年年に1回は海外旅行に行きたいわね!オンボロの車とはおさらばして新車を購入しましょう!我が家は子どもが巣立ったことだし、この際リフォームしよう!とあれこれ夢に描くことでしょう。
実を言うと私も「海外旅行も行きたいし、新車も購入したいし・・・」と思っていました。
でも、実際に年金、退職金、老後の生活費を夫婦で計算した結果!当初の海外旅行は今のところ取りやめ、今乗っている車は12年目で新車の購入予定はありません!
海外旅行は行く場所にもよりますが、夫婦で出かければ40~50万円、新車購入となると200万円もの出費になります。
当たり前だけど、使えば戻ってこないお金。高額のお金をだしてまで今本当に必要なのか?を夫婦で見極めることが大切だと思います。
3.子どもと孫破産
子どもの結婚式費用、出産費用、マイホームの資金援助、孫の教育費援助と可愛い子どもと孫のためにと出してしまうんですよね。
これらのお金は数十万円~百万円単位での出費になりますが、実はこの他に初節句のお祝い、入学祝いも10万円以上包む人もいるようです。
そして、子どもや孫が複数人いれば同じ額を包むと出費はさらにかさむことになります。
子どもや孫へお祝いはいくら包むのか?資金援助はいくらまで出せるのか?子どもの結婚が決まるまえから考えておくことが必要でしょう。
ちなみに、我が家の長女の場合
長女の結婚祝い→初孫誕生祝い→初節句祝い→マイホーム取得援助→2番目の孫誕生→初節句祝い
この他に、誕生日やクリスマスのプレゼント、長女一家が遊びにくれば食事代などをもつので、こまごまとした出費も積もれば大きくなっていきます。
4.まとめ
老後破産って自分たちの老後資金が底をついてしまうことです。現役時代の貯蓄や退職金で一時的に潤っている老後資金も生活費の不足分に、家のリフォームや海外旅行に、可愛い子どもや孫へと使えばアッとうまに破産の対象になってしまうのです。
我が家も気を引き締めてかからないと、子どもや孫のよろこぶ顔に魅了されつい財布のヒモがゆるくなってしまいます。
これから、自分たちの介護費用、お墓の購入とまだまだお金が必要になってきます。
老後破産しないためにお金と向き合う生活が続きます。