あなたの実家は「特定空き家」になっていませんか?
今空き家を持っているとリスクになります。
田舎で育った私の家の周りは、昭和40年後半からドンドン新築の家が立ち並び
当時は新築の家が建ち並んでいました。
しかし、40年以上経た今、周りには空き家が目立ちはじめています。
昨年、近所の空き家から出火し、その家は全焼。更に隣の家まで延焼してしまったとのこと。
実家の近所での火事は、私にとって空き家問題はひと事ではなくなってしまったんです。
例え火災保険に入っていたとしても、他人様の命を奪ってしまうことになると
他人事では済まされません。
老後は実家に住む予定はないので、もしもの時は、実家は空き家になります。
そこで、空き家=一戸建てについて調べてみました。
目次
1.空き家って日本全国でどれくらいあるの?空き家率は?
メディアでは、近年空き家率が高くなっていると報道されているけれど
どれくらいなのか?総務省の統計からみてみました。
総住宅数は,6063万戸と5.3%の上昇
空き家率は,13.5%と過去最高に
- 総住宅数は6063万戸と,5年前に比べ,305万戸(5.3%)増加
- 空き家数は820万戸と,5年前に比べ,63万戸(8.3%)増加
空き家率(総住宅数に占める割合)は,13.5%と0.4ポイント上昇し,過去最高
日本の住宅数は5年前と比べると5.3%増えていて
空き家率も8.3%増えいているということ。
住宅数より空き家率のほうが増加率が高くなっています。
つまり、日本人がマイホームを購入しつづけると
空き家率も同じように増え続けているということでしょう。
では、どこの地域が空き家率が高いのでしょう。
空き家率が最も高いのは,山梨県の17.2%,次いで四国4県
共同住宅の占める割合が最も高いのは,東京都の70.0%
- 別荘等の二次的住宅を除いた空き家率は,山梨県の17.2%が最も高く,次いで四国4県がいずれも16%台後半
- 空き家率が低いのは,宮城県の9.1%,沖縄県の9.8%。次いで山形県,埼玉県,神奈川県及び東京都がいずれも10%台
- 共同住宅の占める割合が最も高いのは,東京都で70.0%。次いで神奈川県,大阪府,福岡県及び沖縄県がいずれも50%台
【空き家率の高い都道府県】
1.山梨県・・・・・・・・17.2% 6.鹿児島県・・・・・・16.5%
2.愛媛県・・・・・・・・16.9% 7.和歌山県・・・・・・16.5%
3.高知県・・・・・・・・16.8% 8.山口県・・・・・・・・15.6%
4.徳島県・・・・・・・16.6% 9.岡山県・・・・・・・・15.4%
5.香川県・・・・・・・16.6% 10.広島県・・・・・・・15.3%
地方特に四国4県がランクインしているということは
四国では、親元を離れて暮らしている人が多く
地元に戻ってきていないということでしょうか。
【空き家率の低い都道府県】
1.宮城県・・・・・・・・9.1% 6.東京都・・・・・・・・10.9%
2.沖縄県・・・・・・・・9.8% 7.福島県・・・・・・・・11.0%
3.山形県・・・・・・・・10.1% 8.滋賀県・・・・・・・・11.6%
4.埼玉県・・・・・・・・10.6% 9.千葉県・・・・・・・・11.9%
5.神奈川県・・・・・・10.6% 10.愛知県・・・・・・・12.0%
やはり、首都圏は空き家率が低くなっています。
それ以外の県は、子どもとの同居率が多いのでしょうか?
ただ首都圏でも10%以上あるのは、ちょっと驚きました。1割もの空家があるとは。
「実家は都会だから大丈夫!売ったら資産価値は十分にあるはずよ」と思っていても
実際はどうなのか?この際、資産価値を調べておくと良いかもしれません。
2.「特定空き家」って何?もしそうだったら対策は?
国土交通省は平成27年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行しました。
これっていったいどういうことなんでしょう?
(1)倒れる恐れがある(2)衛生面で有害(3)景観を損なっている(4)周囲の生活環境に影響を与えている、という問題がある家を「特定空き家」とし、持ち主に取り壊しや修理をするよう、自治体が指導、勧告、命令できるようになった。従わないと、土地への固定資産税の優遇をなくして増税したり、自治体が強制撤去したりすることも可能になる。固定資産税の納税情報を利用することで空き家の所有者も把握しやすくなった。
簡単にいうと
周りの生活に影響を与える家を持っている人に、取り壊し、修理を指導や命令をする。
従わないと税制優遇をなくしたり、自治体の強制撤去をすることができる。
ということ。
空き家だから必ず「特定空き家」になって強制撤去するのではなく
空き家に指定される→助言→勧告→命令→命令違反(最大50万円以下の罰金)
自治体でも最初は「空き家に指定しましたよ。なんとか手を打ってくださいね」~
「あなたは、命令に従わないので罰金を支払ってもらいます!」
まで、段階を踏んでいくということですね。
では、どのような状態だと「特定空き家」に指定されるのか?
「特定空き家」に指定されるパターンは4つ
①保安上危険となるおそれがある
家が傾いていたり、看板が落ちそうだなんて、おちおち近くも通れません。
②衛生上有害となるおそれがある
ゴミ屋敷と呼ばれる家が近所だと、悪臭だったり、害虫の発生など
近隣の住民は迷惑です。
③著しく景観を損なっている状態
保存状態の悪い空き家があると、悪いやからに火遊びなんかされたら
火事や放火が、また漏電からくる火災も心配です。
④放置していることで生活環境の保全がたもてない
この中で、落雪は北国では、問題になりますね。
空家じゃなくて普通に生活していても、雪の降る地域では
屋根からの落雪で人の命を奪うこともあるんです。
この4パターンに該当するなら
空き家を所有していることは、リスクであることがわかります。
近隣や住民にここまで迷惑をかけていることを、自覚して
すぐに対策を打たなくてはなりません。
では空き家を持っていたら、今後どうすれば良いのでしょう?
「実家は特定空き家になるかも?」とか
「4つのパターンほどではないけれど、ゆくゆくは空き家になるかもしれない」
場合はどうしたらいいんでしょう。
空き家の活用方法として、4つのパターンがあります。
家+土地で売却する、そのまま賃貸にする、家の中をリフォームして貸す、家を解体する。
この4つのいずれを選択しても、少なくても手数料、リフォーム、解体となると
かなりのお金が必要になってくるでしょう。
どれを選択するのが1番良いのか?心配になってきますよね。
これは、空家の傷み具合やどれくらいお金がかかるのか?
また、兄弟がいれば相談しながら判断することになるでしょう。
身内だけでは、なかなか解決しないこともあるかもしれません。
そんな時、相談するところはあるのでしょうか?
空き家をどうしたらいいか相談できるところはあるの?
相談できるところは3つ。
①「都道府県と自治体」
「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行にともない
市町村役場や区役所などで空き家対策の相談窓口を設けています。
身近に相談できるところがあるのは、心強いです。
名称は「空き家活用相談窓口」とか「空き家相談事業」など。
各庁舎ないに窓口があるので気軽に相談できるでしょう。
②「NPO法人」
空き家問題の相談からアドバイス。
更に空き家の有効活用などを地域とともに考えたりと
柔軟な活動をしているところもあるようです。
③「大手企業」
経験豊富な不動産のプロに相談できるのがメリットでしょう。
相談窓口が有料の場合もあるので問い合わせるように。
まとめ
データでみると、年々空き家は増えています。
国土交通省も空き家対策に本格的に乗り出している今
空き家を真剣に考える時期に来ているでしょう。
空き家を売るにしても、賃貸にしても、時間とお金がかかることは確かです。
今回は、私の実家の近所の空き家が火事になって隣(人が住んでいる)まで延焼したことが
きっかけで、調べてみました。
家って、建てた人の想いや子どもたちや家族との思い出がいっぱい詰まった場所。
空き家になったからって、すぐに処分や賃貸にと行動に移すのにためらいはあるでしょう。
私も両親が汗水たらして働いたお金で建てたマイホームを、空き家になったからと
すぐに処分できるのか?と問われたらすぐに答えられなかったかもしれません。
でも、放火や漏電など空き家のままにしておくと
他人の命をも奪うこともあるのだと知った今
両親とも真剣に話し合う時が来ていると思っています。
できれば、住んでいる親がまだ元気なうちに
話し合いができるといいんですけど、なかなか、難しいですよね。
イザという時に困らないよう、情報だけはもっていたいものです。
今回調べたサイトです。よろしかったら参考にしてみてくださいね。
- 全国空き家ネット
- 空き家と空き家バンクの総合サイトです。
- イエウール
- 早く売りたい!高値で売りたい!など不動産を無料で一括査定できます。
- 土地カツ.net
- 空き家、空家の片付け、土地、相続など詳しいサイトです。
- NPO法人 空家・空地管理センター
- 空家・空地の活用の事例なども紹介されているサイトです。