長男に嫁いだ娘が男の子を出産して2年6か月。私はおばあちゃんになり娘の子育てを見守ってきたつもりでしたが
知らず知らずのうちに子育てに口を出していて、娘とギクシャク。
実母は娘の子育てに干渉してはいけないことを学びました。
これから、お孫さん産まれる予定の方、すでにお生まれになって日が浅い方へ
ちょっとだけ先を行く私の経験や学んだことをご紹介します。
何かお役に立てたなら嬉しいです。
目次
1.私がが娘の子育てに干渉して恥をかいた経験
当たり前だけど、孫は自分の子どもではありません。
私の娘は、長男に嫁ぎ生まれた男の孫は、嫁ぎ先の苗字を名乗るいわゆる外孫にあたります。
こんな大事なことも、初孫が産まれたとたんなぜか頭から吹っ飛んでしまい有頂天になってしまった私。
産後の手伝いをしているうちに
あまりの可愛さに自分の子どもであるかのように手出し、口出ししてきました。
時に、娘が私の子育て方法に従わないことで、小さなバトルもありました。
しかしある時、娘のお姑さんから「いつも孫がお世話になっております」との挨拶の言葉に
私は我に返りました。お姑さんにとっては息子の子どもであると同時に大事な後継ぎですから
当たり前の挨拶をしただけです。
なのに自分の子どもであるかのような振る舞いをした私は恥ずかしながら
この時初めて「娘の子どもは私の子どもじゃない!」という当たり前のことを気づいたんです。
孫は可愛いけれど、両親の愛情を受けて育つのが基本。実母は口や手を出さず見守り、頼まれたらサポートするくらいの
距離感が娘とのよい関係が築けるんだということ今更ながら学びました。
2.こんなに違う30年前と【今の子育て】
【30年前の子育て】には、メリットもありますが時代と共に研究がすすみ
変わってきたこともあるので、違いを知ることでトラブルを回避できるでしょう。
では、【30年前の子育て】と【今の子育て】の違いについてご紹介します。
1.抱きぐせ
【30年前の子育て】
抱きぐせをつけると赤ちゃんがすぐに抱っこを求めて泣くようになって、わがままな子になるといわれてきました。
【今の子育て】
抱っこは自己肯定感や人への信頼関係が育つので抱きぐせは気にしないで泣いたら抱いてあげましょう。
2.授乳
【30年前の子育て】
3時間おきに授乳すること。
【今の子育て】
母乳の場合は赤ちゃんが欲しがったら欲しいだけ飲ませてよい。
3.卒乳
【30年前の子育て】
母子手帳に「1歳までに断乳(ママがリードして授乳をやめること)を完了」という記載があった。
【今の子育て】
自然とおっぱいから離れていくまで、授乳して問題ない。
授乳の終わりを「卒乳」とやさしい表現に。
4.うつぶせ寝
【30年前の子育て】
頭の形がよくなる、寝つきがよくなる。
【今の子育て】
乳幼児突然死症候群(SIDS)から守るため厚生労働省では「医学上の理由で必要な時以外は、赤ちゃんの頭が見えるあおむけで寝かせましょう」と啓発。
5.離乳食
【30年前の子育て】
母子手帳には3.4か月の蘭に「果汁やスープを飲ませていますか」という質問があり、離乳食の準備として果汁をスプーンで与える記述があった
【今の子育て】
果汁を与えすぎることから、母乳などの栄養素を摂ることが減少して低栄養や発育障害の報告あったことから果汁を進めていない。噛む機能を考えスプーンの開始は5・6か月ごろとなっている。
また、ハチミツは、ボツリヌス菌の感染予防のため1歳過ぎからと厚生労働省ではすすめている。
6.虫歯予防
【30年前の子育て】
離乳食は大人がかみ砕いた食べ物を与える。箸やスプーンを大人と共有する。
【今の子育て】
歯周病に感染することを避ける意味合いから箸やスプーンの共有はしない。
7.おむつはずれ
【30年前の子育て】
早めはずしたほうがいい。
【今の子育て】
子どもの体調や発達をみながら、のんびり進める。
8.日光浴
【30年前の子育て】
日光浴をしないとくる病(ビタミンD欠乏症)なる。
【今の子育て】
1998年の母子手帳から「日光浴」の記述が消え「外気浴」をすすめる記載に変更。
日差しの強い9時から15時ころを避け、朝夕の涼しい時間帯に、長袖の服や帽子、ベビーカーの日よけを利用するように。
9.3歳児神話
【30年前の子育て】
「3歳までは母親が子育てに専念すべきだ」という考え方
【今の子育て】
乳幼児期は、信頼関係を作る大事な時期であるが、母親だけではなく保育所や地域社会からの支えを受けながら
多くの愛情の中で成長することが大切。
厚生労働省平成10年版厚生白書では三歳児神話について根拠が認められないと否定。
三歳児神話(子どもは三歳までは、常時家庭において母親の手で育てないと、子どものその後の成長に悪影響を及ぼす)には、少なくとも合理的な根拠は認められない。
乳幼児期という人生の初期段階は、人間(他者)に対する基本的信頼感を形成する大事な時期であるが、この信頼感は、乳幼児期に母親が常に子どもの側にいなければ形成されないというものではない。
両親が親として子育て責任を果たしていく中で、保育所や地域社会などの支えも受けながら、多くの手と愛情の中で子どもを育むことができれば、それは母親が1人で孤立感の中で子育てするよりも子どもの健全発達にとって望ましいともいえる。大切なのは育児 者によって注がれる愛情の質。
3.初孫のイベントに口をださない!程よい距離感が大切
孫が生まれたらすぐにイベントが発生します。
お七夜、お宮参り、お食い初め、ハーフバースデー、初節句、初誕生日と
目白押し。
イベントのスケージュールから、食事や写真の手配と
やることがいっぱい。実母はイベントの先輩として、風習から準備に至るまで口を出したくなるんですよね。
私は、初孫のイベントに口出ししたら娘から「私たちで決めるから!」とキッパリ。
イベントをするかしないか。するなら誰を呼ぶかは娘夫婦が決めること。
初めての子どもにあれもこれもしてあげようと夫婦で話し合って決めているかもしれません。
娘から「サポートしてほしい。しきたりを教えて欲しい。」と声がかかればアドバイスするくらいがちょうどよいと
思っていいでしょう。
血のつながった自分の娘であっても、娘夫婦のやり方を見守る姿勢でいること。
程よい距離感が娘夫婦と気持ちよく付き合えるコツだと思います。
4.実母が初孫にできること
娘が病気の時、冠婚葬祭に出席する時など孫を預かる場合にできること。
孫の身の回りの世話は、娘の指示に従うことですが
一方でおばあちゃんとしてできることもあります。
私の母や姑が娘たちにしてくれた絵本の読み聞かせ、折り紙、手遊びなどは
いつの時代でも喜んでもらえます。
我が家には、お絵かき帳、クレヨン、折り紙は用意しておき一緒に遊びます。
「げんこつやまのたぬきさん」などの手遊び、持参した絵本の読み聞かせと
孫と距離も縮まって嬉しいものです。
5.実母は娘の子育てを褒めて見守る
初めての子育てをしている娘をみると実母はつい手を出したくなるもの。
でも、自分を振り返ってみれば、思ったように育たなくて涙したり、失敗したり、反省しながら母親になっていったように思います。
何の悩みもなく子育てした母親っていないんじゃないでしょうか。
初孫をもってまだ2年6か月ですが、この短い間の経験から私が娘との付き合い方の基本は
3つ。
1.娘が悩みを打ち明けてくれば、アドバイスをする。
2.娘が頑張って子育てしてるのなら、そっと見守り「頑張っているね」と褒めてあげる。
3.親しき中にも礼儀ありの程よい距離感を保つ。
これを守りつつ娘家族の幸せを見守り続けたいと思っています。