実家の断捨離で残しておきたい雑誌。それは「暮らしの手帖」

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NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のモデルは

「暮しの手帖」の創業者の一人大橋鎭子さん。

 

これを聞いて、親近感を覚えたのは私だけだろうか?

「暮しの手帖」を愛読している人たちは

きっとみんなそう思っているんじゃないだろうか?

 

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1.「暮しの手帖」ってどんな雑誌?

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「暮しの手帖」は、戦後まもない、物の無い時代でもおしゃれに美しく暮らしたいと

願う女性向けの雑誌として創刊されています。

 

この雑誌の特徴として、「商品テスト」がありました。

家電の中から、例えば洗濯機を各メーカーからそれぞれ1台づつ選んで

シーツやタオルを洗って性能や使い勝手を調べて

その結果、良かった点、悪かったところなどを載せていたんです。

このデータを見て、家電製品の購入を決めた人もいるんじゃないでしょうか?

 

この「商品テスト」をするにあたって、広告を掲載すると、正確な結果がだせないことから

広告は載せず、自社の出版物等のみという雑誌のかたちとっています。

 

「商品テスト」は、残念ながらコストと手間がかかるとして、2007年をもって

中止されていますが、今は形をかえて

「買物案内」として3ページほど使って、気になる商品を載せています。

 

2.なぜ「暮しの手帖」は捨てられないのか?

書店に並ぶ主婦向けの雑誌は、「この春のコーデはこれ!」とか

「節約主婦のレシピ特集」とか主婦層の目を引く文字が並んでいます。

 

私も、子育て真っ最中のときは、お弁当のレシピだったり

家計診断が載っていたり、付録が欲しくて、主婦向け雑誌はよく購入していました。

 

今すぐ知りたい情報や、悩んでいることが解決出来る。

そんな情報がすぐに手に出来るのなら、だれでも求めて購入する人は多いでしょう?

私もその一人でした。

 

でも、それらの雑誌は、ひととおり読んでしまったら

二度とページを開くことはありませんでした。

その後は、引越しの時に断捨離と称して捨ててしまったのです。

 

私が高校生の頃から母が愛読していた「暮しの手帖」。

忙しい毎日を送りながらも帰省した実家で

ある日、目にして開いて見た「暮しの手帖」表紙の裏には

こんなことが書かれていました。

 

これは あなたの手帖です。

いろいろのことが ここには書きつけてある

この中の どれか 一つ二つは

すぐに今日 あなたの暮らしに役立ち

せめて どれか もう一つ二つは

すぐに役には立たないように見えても

やがて こころの底ふかく沈んで

いつか あなたの暮らし方を変えてしまう

そんなふうな

これは あなたの暮しの手帖です

 

「すぐに役には立たないようにみえても

いつかあなたの暮らし方を変えてしまう」

ここまで、言い切ってしまっていいの?という印象をもちながら

ページを開き読んでみました。

 

読んでみて、まず広告ページがないのでストレスなくページをめくることができること。

どれも華美な文章表現がないことで、ひと言、ひと言が疲れた心に染み渡りました。

 

中でも、「すてきなあなたに」のコラムは、海外で出会った人とのふれあいや

なにげない生活からの発見など、他の雑誌にはない面白さを持っていました。

 

上品な文章でありながら、上から目線じゃないところが魅力的で

私は、「こんな雑誌が自宅にあったのに、なんで気付かなかったんだろう。

もっと、早くから読んでいればよかった」と後悔したぐらいです。

 

それからは、帰省すると必ずページをめくっています。

何度読んでも、色褪せない文章。「暮しのヒント集」では

人への思いやりの大切さを、改めて学ぶことができました。

 

作年、「暮しの手帖」6-7月号を購入。

「心に残る、わたしの大切な絵本」や随筆中村メイコさんの「”老いの力”は”終いじたく”」は

1年近くたった今でも読み返しています。

老後は生前整理を!中村メイコさんの随筆から学んだ「親のエチケット」

 

多くの雑誌には賞味期限があるけれど、「暮しの手帖」にはその賞味期限がない。

それが、この雑誌の魅力の一つでしょう。

「すぐに役に立たないようにみえても こころのそこふくかく沈んで 

暮らし方を変えてしまう」に通じるのかもしれません。

 

そんな、「暮しの手帖」は、実家の断捨離から外し

いずれ両親が亡き後も私が読みついでいくことになるでしょう。

 

3.我が家の子どもたちにも薦めたい

本や雑誌は、その人の今の趣向を表しています。

高校生の頃から実家にあった「暮しの手帖」は、当時の私の目には止まらなかった。

 

でも、40歳を過ぎてからその雑誌の良さに気づき、今でも折に触れて手に入れて読む。

そんな雑誌に出会えたことは、私にとって幸せなことです。

 

子どもたちもそれぞれ独立して、日々の生活に追われているけれど

いつか自分の時間が持てるようになったとき

「暮しの手帖」を手に取って読んでみて欲しいと思っています。