住宅金融支援機構が【リ・バース60】利用実績(2020年1月~3月)を発表!

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1.住宅金融支援機構【リ・バース60】利用実績(2020年1月~3月)

3か月に1度住宅金融支援機構では【リ・バース60】という満60歳以上の高齢者向け住宅ローンの利用実績を発表しています。

今回2020年1月~3月までのデータを公開しました。

まず、2020年1月~3月の【リ・バース60】を申請した戸数が264戸に対して融資が実行された戸数は233戸。申請がとおった割合は70%でした。

前年同月比の2019年の1月~3月の割合が70%でしたから、申請が通る割合が格段に増えたことがわかります。

考えられることは、2019年9月の台風15号では甚大な被害がでました。千葉ではゴルフ練習場の支柱が倒壊して民家を直撃。同じく2019年10月の台風19号では、観測史上最大の雨が降ったことで千曲川流域の堤防が決壊、多数の家屋が床上・床下浸水をしました。

これら自然災害によって住めなくなったマイホームを建て替えのために【リ・バース60】を利用したのではと思われます。

一方で、被害者救済の側面として自治体も【リ・バース60】の存在をアピールしたことも一因かもしれません。

また、取扱金融機関が前年同月比で13機関も増えたことも全体として底上げした要因だと思われます。

2.【リ・バース60】借入申込者の利用実績

次に、【リ・バース60】を借り入れた人の属性などを見てみましょう。

1.申込者属性(平均)

申込者の平均年齢は70歳。年収は333万円(277,500円/月)でした。

2.申込者属性の職業(割合)

【リ・バース60】は満60歳以上の高齢者を対象した住宅ローンであることから約63.6%が年金受給者でした。

3.資金使途(割合)

【リ・バース60】の使い道ですが、戸建新築が34.1%、戸建リフォームが22.7%と57%の人マイホームを新築の建て替えやリフォームに使用しています。

住み慣れた土地から離れたくない思いや新たに土地を購入すると資金が必要になるためと思われます。

また、先ほど述べたように自然災害で住めなくなったマイホームのために利用した人の割合がデータに反映されているのかもしれません。

4.資金計画(平均)

戸建新築、戸建リフォーム、新築マンション購入などに必要な資金の平均が2,718万円。そのうち【リ・バース60】からの借入が1,531万円でした。自己資金は1,187万円用意したことになります。

毎月の返済額は3.1万円。あくまでも平均値ではあるものの、自己資金を1,187万円も用意できる人となると誰でも利用できるとは限らないでしょう。

ただ、自然災害被害者の場合、損害保険、災害被害者支援金、自治体からの支援を受けている人は【リ・バース60】が利用しやすいかもしれません。

5.利用地域(割合)

2019年の台風被害があった千葉、東京、神奈川を始め、埼玉、栃木も利用者が多かったようです。

6.住宅、住宅ローンを必要とする理由(割合)

【リ・バース60】を利用する理由としては、住宅が古くなったが50%と約半数の人が築年数が古くなったがゆえに住みずらくなった家の建て替えやリフォームに利用していることがわかります。

7.利用タイプ(割合)

【リ・バース60】には、利用者が亡くなった後の残債を処理する方法が2通りあります。

「ノンリコース」は、残債は不動産売却したあとに、たとえ残債が残っていても住宅金融支援機構が買い上げするので、相続人(子ども)への負担がありません。このため、子どもは親から不動産の相続が受けられないことになります。

「リコース」は、残債は不動産を売却するか、相続人(子ども)が返済する。子どもは不動産を相続できるが、親の残した残債を引き受けることも。

子ども世帯がすでにマイホームを持っている場合が多く、また親亡きあと空き家リスクから「ノンリコース」を利用する人が圧倒的に多いのだと思います。

3.まとめ

今回【リ・バース60】利用実績(2020年1月~3月)についてみてきました。

申請者、ローンが実行された者ともに大幅に増えてきました。また金融機関が1年前にくらべて13機関になったのも過去最高かもしれません。

ただ、【リ・バース60】を利用するには、自己資金と毎月の返済ができるかどうかなど、一般的な住宅ローンを返済する時の考え方と同じに考える必要があります。

また、忘れてはいけないのが金利。取扱金融機関の多くが採用しているのが変動金利です。

今、金利が低いとはいえ、変動金利しか選べないのは不安材料で二の足を踏む人も多いはず。

取扱金融機関の数が一般の住宅ローンと比べて絶対的に少ないことから、利用者にとって選択肢がないこともネックとなります。

【リ・バース60】は高齢者にとって利用しやすい住宅ローンではあるけれど、もっと利用者にとって使い勝手が良くなるよう改善を望みたいところです。

 

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