目次
1.シニアひとり分のマグカップごはんとは
料理研究家で管理栄養士でもある村上祥子さんが、シニアのために手軽で簡単に、マグカップを使ったレシピ考案。「シニアひとり分のマグカップごはん」はそのレシピ集です。
3食ちゃんと作って食べたほうが体に良いのはわかっているけど、作りたくない日だってありますよね。そんな時はつい冷食やインスタンに頼ってしまいがち。
書店で「シニアひとり分のマグカップごはん」を手に取ってパラパラ眺めてみたら「とってもおいしそう!」と思いチャレンジしてみることにしました。
マグカップと電子レンジの二刀流の調理方法でどんな料理ができるのかご紹介していきます。
今回はレシピ集の中から「サバのみそ煮」「親子丼」「麻婆豆腐」「豚のしょうが焼き」の4つをチャレンジしてみました。
レシピのほとんどが500mlのマグカップが利用していますが、500mlは手に入りづらいので、今回は我が家にありスープカップを利用しました。
容量が600mlあるのでふきこぼれの心配はありませんが、加熱後のアツアツを取り出すと時は注意が必要です。
調味料のめんつゆは、レシピでは3倍濃縮タイプになっていますが、今回2倍濃縮を使いました。
2.サバのみそ煮の材料と手順
1.サバのみそ煮の材料
2.手順
1.ピーマンを8等分に切っておきます。
2.サバは3等分に切って真ん中に切り込みを入れます。
3.調味料を容器に入れてあわせます。
4.先にサバの身の部分を下にして入れます。
5.サバにフタをする感覚でピーマンをのせます。
6.ラップは2枚用意し1枚目は落としぶた代わりに貼りつけ、2枚目は容器の上から張り付けます。
7.600Wの電子レンジで3分加熱します。
8.加熱が完了したらレンジから取り出します。
取り出してすぐはピーマンの表面が見た目は硬い感じですが、時間とともにやわらかくなってきます。
9.容器から取り出し器に盛ってみました
みそと砂糖で生まれたツヤ感が食欲をそそる出来上がりに。
甘いみそ味のが染み込んで、ふっくらやわらかいサバのみそ煮になっています。
3.サバのみそ煮の感想
食べてみた感想は、サバの身がふんわりとしてやわらかく、調味液に面したところはよく味がしみていました。サバがもつ独特の臭みは感じられず美味しかったです。
ピーマンは、風味がのこっていて、調味液のみそとの相性が意外にもよかったです。
ただ、調味液にトロミがあれば本来のサバのみそ煮にグッと近づいたかもしれません。またサバのみそ煮といったら必ずといっていいほど使うショウガ。今回の材料に入っていませんので調味液を作る時に入れてみるとよいでしょう。
4.親子丼の材料と手順
1.材料
鶏肉は小さめのひと口サイズ、玉ねぎはくし形切りに、みつばは3cmの長さに切って、卵は溶いておきます。
2.手順
1.容器にめんつゆと水をいれてまぜておきます。
2.ひと口サイズに切った鶏もも肉をいれます。
3.鶏もも肉にフタをするようにくし形切りにした玉ねぎをのせます。
4.容器にラップをかけて電子レンジへ。
5.容器を受け皿の上にのせ、600Wの電子レンジに2分かけます。
6.2分たったら1度レンジから取り出して、溶いた卵を加えて三つ葉をのせます。
7.再度容器にラップをかけ受け皿にのせて電子レンジ600Wで1分加熱させます。
8.加熱が終わったら全体を混ぜ合わて完成です。
透き通った玉ねぎと卵が美しく、鶏肉がふんわりやわらかい仕上がりに。
5.親子丼の感想
食べた感想は、鶏もも肉は中まで火が通っていてパサつき感はなくしっとりとやわらかく食べやすかったです。
玉ねぎも程よく火がまわって、玉ねぎのもつ甘さと卵のトロミ感がおいしさを引き立ててくれていました。
ただ、卵が調味液に浸かっているところはトロミがありましたが、顔を出した部分には完全に火が通っていました。今回使った容器の口が広く、みつばで卵にフタができなかったのが原因かもしれません。
6.麻婆豆腐の材料と手順
1.材料
小ネギが手元になかったので省略、にんにくは生のすりおろしを使用。
2.手順
1.容器にめんつゆ、にんにく、ごま油、豆板醤、片栗粉を入れます。
2.そこへ熱湯100mlを入れて全体を混ぜ合わせます。
3.先に豚ひき肉をほぐしながら入れます。
4.最後に豆腐を投入。
5.ラップをかけて600Wの電子レンジに5分加熱します。
6.電子レンジが取り出したところ。
7.豆板醤の香りがふわっとひろがって食欲がそそります。
用意する調味料が多いわりに工程数が少ないので、豆腐、豚ひき肉と調味料がそろっていれば簡単にできます。
7.麻婆豆腐の感想
麻婆豆腐はごはんがすすむやさしいピリ辛味。豆腐は火が通って角がとれているのでふんわりやさしい食感になっています。
食べてみるとスープ感覚で味わう麻婆豆腐といった印象。スープを飲み干してしまうくらい辛みを感じさせまん。
トロミの欲しい人は片栗粉を多めに、ピリ辛が好きな人は豆板醤やラー油を足すとよいでしょう。
8.豚肉のしょうが焼き
1.材料
2.手順
1.別に容器を用意し、めんつゆ、砂糖、にんにく、ごま油を入れて合わせておく。
2.豚肉に片栗粉をまぶし、合わせておいた調味料液に1枚ずつからめる。
3.1枚ずづ容器に入れます。
4.ラップをかけます。
5.600Wの電子レンジに2分加熱します。
6.ラップをはずしたところ。
9.豚肉のしょうが焼きの感想
豚肉がやわらかく仕上がり、タレとよくからまっておいしい豚のしょうが焼きになりました。
麻婆豆腐と同様調味料の数が多くて用意するのが面倒くさい感じはしますが、
まぜて→肉をからませ→チンするだけの工程はいたってシンプルです。
豚肉ロース肉5枚に対して片栗粉が小さじ1では、豚肉全体が調味液とのからみが足りないかも。
片栗粉を増やすときは水分の役割をするめんつゆを増量してみるとより本格的なしょうが焼きになるでしょう。
5枚の豚肉ロース肉は、私にとっては量的に多めだったので次回は3枚に減らして再度チャレンジしてみます。
10.マグカップごはんのメリットと気になるところ
レシピにある500mlのマグカップではなく、600mlのスープカップを利用したため出来上がりに若干の違いがあったものの、全体的には簡単手軽でおいしかったです。
実際にレシピ通りに作って食べてみたところのメリットと気になるところを紹介します。
今回の「サバのみそ煮」「親子丼」「麻婆豆腐」「豚のしょうが焼き」の食材や調味料が手に入りやすいものでした。本に紹介されている他のレシピも同じです。
調味液を作ったら、そこへ食材をカップに投入し、レンジでチンするだけ。調理の工程数が少ないので時短にもなります。
今回は、ほぼレシピ通りの味付けにしましたが「サバのみそ煮」はみそを多めにしてコクのある味に、「麻婆豆腐」はラー油を足してピリ辛をアップさせるなどアレンジしやすいと思います。
電子レンジで加熱中は、まな板や包丁を洗ったり、残りの食材を冷蔵庫にしまうなどキッチンの後片付けに時間が使えるのでアツアツの料理を食べるのが主婦としては大きなメリットでしょう。
一方で気になるところもありました。
電子レンジが苦手とする焦げ目や煮詰め煮汁がおいしさをアップするレシピは物足りなさを感じるかもしれません。ただ、片栗粉の利用などで乗り切れると思います。
また、使っている電子レンジによっては、加熱ムラができる場合も予想されます。何度か試して電子レンジのクセを知ると解決できるでしょう。
食材をマグカップのサイズに入るよう小さく切る手間や、魚は背に切り込みを入れるといったちょっとした手間はかかりますが、慣れればそれほど負担に感じなくなります。
7.まとめ
私の高齢の母は、1日3食作るのが体力的にもしんどいみたいで、昼食がインスタント食品や菓子類で空腹を満たしています。
簡単で火を使わないマグカップごはん。私たちシニアにだけじゃなく高齢者や食生活が偏りがちなひとり暮らしの子どもにアドバイスすることもできます。
「食事の準備は簡単にしたい、だけど栄養のあるものを食べたい」を両立させた「シニアひとり分のマグカップごはん」
さっそく実家の母に教えてあげようと思っています。