1.生活に困らないけれど先天的にできないこと
知識や技術が優れている人は別にして、他人が軽々できるのにどう頑張っても自分ができないことってありませんか?
私自身振り返ってみると、病気でもない、生活にはそれほど困らないけれどできないことがありました。
それは「左右盲」と「腹筋」でした。
今までは「きっと自分の努力が足りないから」と他人には言えずにいましたが、先天的なことがわかってから自分自身を責めることを止めることができたのです。
2.左右盲とは
左右盲とは「とっさに左と右がわからない」人のことをいいます。
私の場合「とっさに左と右がわからない」ことで、たくさん恥をかいてきました。
中学の体育の時間に「旗振り」の授業があり、先生が「左を下ろして、右を上げる」という号令に即座に対応できず間違えてばかり。
とうとうクラス全員の前で私ひとりが先生の特訓を受けることに。
車の運転免許を取るために自動車教習所へ通った時は、横にいる教官「ハンドルを右へ2回回した後、左へ1回回して」の指示に対応できず、私は手の甲にそれぞれマジックで右と左と書いて(担当教官に笑われましたが)授業と試験を乗り切った経験があります。
現在でも電車内で「次の停車駅のドアは左側です」の車掌のアナウンスも「進行方向に向かって左側はどっちだ?左は箸を持たない方の手だから・・・」と頭の中で考えてからでないと行動に移せません。
また、自家用車のカーナビが「次の信号を左に曲がります」と声で知らせてくれても、とっさに判断することが難しいのです。
左右盲の対処方法として、電車に乗る前にスマホアプリや駅構内図で降りる駅のホームや番線を確認します。
初めての道を運転する時は、事前に地図をプリントして何度もシミュレーションして頭に入れてから運転するようにしています。
地図を目で見て「右、左」の感覚を覚える方が頭に残りやすいこと。1度通った道の場合は、左右の曲がり角は建物や信号機についている地名で覚えるようにしています。
2.腹筋が弱い
私の腹筋が生まれつき弱いことを「腹膜ヘルニア」の治療を受けた時に医師から伝えられてわかりました。私は腹筋が弱いことは自覚していましたが、生まれつきであることはこの時初めて知ったのです。
小学生の時、体育の授業でただひとり逆上がりができなかったこと。中学・高校の体育でも腹筋は1回できれば良い方でできないことがほとんどであったことなど数知れず恥ずかしい思いをしてきました。
しかし「腹筋はやればできる!努力が足りないからだ!」と親や教師から何度も注意され、自分なりに腹筋の練習をしてみたものの、目に見える成果が出ずやる気をなくしてしまったのです。
その後は腹筋が必要なことは避けて通って人生を生きてきました。
ところが、人生も後半にさしかかった昨年2021年11月、腹筋が弱いことが原因のひとつといわれる「腹壁ヘルニア」を患い手術することに。
まさか!腹筋が弱いために病気になるとは思ってもいませんでした。
今後、術後の経過を診るための受診があるので、その時医師に「これから腹筋を鍛えるために始めるには何がよいか」を聞いてみようと思っています。
3.まとめ
生活に困らないけれど「先天的にできないこと」を知ることは大切だと思います。
なぜなら、できないことは自分のせいではないので、不用意に自分を責めることがなくなります。
また、できないことを自覚することで、カバーするにはどうしたらいいのかを考えれば解決の道が開かれるでしょう。
それと、病気や障がいはないけれど、人には「先天的にできないことがある」という認識が広がれば私のように笑われたり「努力が足りない」との𠮟責に悩むことがなくなくなります。
今は自覚していないだけで、私にはまだ「先天的にできないこと」があるかもしれません。その時は冷静に解決方法を考えていきたいと思っています。
そして、あなたが「生活に困らないけれど、他人よりできないこと」があったら、先天的なものではないかを疑ってネットや本で調べてみることをお勧めします。
あなた自身を守るために。ご自分を責めないために。