1.５０歳からの「人生をシンプルにする１００の方法」井上和子著
５０代になり子どもたちが巣立っていくと、これからの人生について
漠然と考えるようになりますよね。
できることなら、今持っているものを整理してシンプルに生きていきたいと
思っている人も多いのではないでしょうか。
でも、シンプルな人生を送るには、何をすればいいのかわからない。
そんなシンプルな生活を始めたけれど、踏み出せない。行動にうつせない人へ
最初の一歩を踏み出すには、何をすればよいのか書かれているのが
５０歳からの「人生をシンプルにする１００の方法」井上和子著です。
著者の井上和子さんは栄養学の専門家で大学で教鞭をとりながら、
スポーツ選手の栄養管理などをおこなう専門家です。
その道のプロフェッショナルな方ですが、一方で働く女性向けに
２４時間の使い方などの著書も出版されています。
著者がいうシンプルは
「自分はどういう老後を送るのか」を土台に
人生後半になったら必要なものだけでシンプルに暮らす
”クセ”をつけることが大切だと思いました。
モノだけではなくココロもアタマもヒトとの関係でも、
ムダなことわずらわしいものに人生を左右されるものは
まったくバカげたことだ思います。
シンプルな生活というと、モノにとらわれがちですが
心や頭や人との関係についてもムダを取り除くこと。
それが、残りの人生を有意義に過ごすためのシンプルであると
言っていると思うのです。
2.衣食住そして健康と人付き合をシンプルに
著書では、暮らしをシンプルにするだけではなく、おしゃれや他人との関係にまで
著者自身の考えや実践してきたことを述べています。
一例として
部屋のごちゃごちゃ感を解放するポイント
住まいをシンプルに快適にする方法
キッチンをすっきり片づけるコツ
歯と腸のケアが健康の秘訣
挫折しない「ウォーキング習慣」のすすめ
など、モノを処分することにとどまらず、これからの人生に向けての
どう生活していくかが述べられています。
我が家は、老後も賃貸で暮らしていくので
家賃を考えると必然的に持ち物を少なくし、暮らしを小さくしなければなりません。
そのことで、家のお掃除タイムが短くなったことやキッチンでの動作が
楽になったこは実感しています。
著書でも、
食事の用意は、年を重ね、体力が衰えるとできなくなるものですし、
できなくてもなんとかなるからです。
今は外食、配達弁当、テイクアウトのお惣菜と
食事の手段はたくさんあります。
大型の冷蔵庫が主流の今、夫婦二人には小さい冷蔵庫が十分です。
冷蔵庫が小さければ、入るだけしか買えないことになります。
食品があまるほどかうことはできず、きっと、計画的買い物になるはずです。
これから、冷蔵庫を買い替えの時期を迎えるのなら、小型の冷蔵庫も視野に
検討することをお勧めします。
著者が栄養学の専門家であることから
カルシウムはレバーを効率よく体内に吸収するには
どのように食べたらいいかなどももためになります。
3.人との付き合い方もシンプルに
シンプルに生きていくのに一番厄介なのが人との付き合い方ではないでしょうか。
私は以前は、人に嫌われたくない。いい人でいたい。縁を切るなら私からは嫌だ。
そう思って生きてきました。
著者は
自分にとって悩ましい関係は整理してしまいましょう。
知性のない人、人の気持ちを理解できないような人は、もう必要ありません。
そういう人たちといるのは時間もエネルギーもムダです。
気の合う人というのは、そうそういません。自分にとって大事だと思える友人を
厳選していく勇気を持つこと。
そして、50代は、人生残りの時間を考えると、悩める友人関係を整理することも
考える時期にきているのかもしれません。
4.どこからでも読み始められる
井上和子著
50歳からの「人生をシンプルにする１００の方法」は
１００の方法といっても№１～と№がふられているわけではなく
シンプルにするたくさんの方法が述べられているという意味と
とらえていいでしょう。
最初のページから読み進めてもいいし
もくじから自分の興味のあるカテゴリーから読んでも、すんなり読み進めることが
できます。
文庫本なので、家事の合間に、寝る前のちょっとした時間に気軽に読め、
それでいて肩の凝るほどシンプルを突き詰めた内容ではないので
シンプルな生き方に興味を持ち始めた方ならハードルが低いかもしれません。
