シニアの妻たちは夫がリタイヤ後は家事を分担してほしいと思っている人は多いはず。でも、リタイヤした夫と喧嘩をせずに夫との家事分担をすすめていくにはどうしたらいいのでしょうか?
「リタイヤしたら家事をするからね」と言ってくれる夫はそうはいないでしょう。
カギになるのが妻が夫へどう働きかけるか?具体的には言葉がけや態度で大きく変わってきます。
今でこそ、夫は家事を分担するようになりましたが、そこへ行き着くまでの私はどのような言葉がけや態度をしてきたのか?悩み試行錯誤しながら私がやって良かったこと4つについてご紹介します。
夫婦関係の前提としては、家庭内別居や離婚を考えていないこと。
夫婦の関係性はまずまずだが、家事分担をしそうにない夫をもつ妻に向けての内容になります。
1.家事分担の話し合いは時間と心に余裕がある時に
シニアの夫たちが家事を分担するには時間がかかります。
それは、シニア世代の夫たちが育った社会背景や家事を分担するといった意識が乏しいからです。
今現在、夫はバリバリの現役で仕事が忙しい。妻は、仕事や家事で目の前のことをこなすのでで精いっぱい。
そんな時に「家事の分担なんだけど~」と夫に話しをしても聞く耳を持たないし、教える妻も余裕がないはずです。
また、リタイヤした後に突然妻から「明日から家事を分担してもらいます」と言われた夫は「何を言い出すの?」と拒絶されるのが目に見えています。
そこで、私は定年退職後の時間的に余裕が出てきたころから、折に触れて家事分担につながる話や行動を起こしてきました。
夫を自分の思うようにコントロールすることはできませんが、家事分担の理解を深めることはできます。それには時間と心に余裕を持つことが
2.やさしい言葉で頼む
「リタイヤした後の夫と妻は対等であるべき」
「なんで私が夫に家事を頼まなきゃいけないの」
「妻をねぎらう気持ちがあれば夫が自発的やるべきでしょ」
これらの言葉は友人たちとのランチ会ではよく話題にのぼります。私もそう思っていました。
でも、家事を分担しない夫に対して高圧的な言葉を投げかけても、心を閉ざすだけで前には進みません。
このまま私だけがイライラしながら老後を過ごすことだけは避けたい。
そこで家事分担の前段階として「今、手が離せないから○○やってくれると助かるけど」「○○してくれたら嬉しいんだけど」と意識してやさしく頼みごとをするにようにしてみました。
夫は私が望んでいることをやってくれるのだろうか?せっかく意識してやさしい言葉を使ってもムダに終わるのではなのか?と疑心暗鬼に。
それでも、取り合えずやさしい言葉で頼んでいるうちに、私自身がやさしい言葉を口癖のよう発するようになり、自然と夫にやさしく頼めるようになっていたのです。
しばらくすると、夫が「○○しておいたよ」「○○した方がいいと思うけど、どう思う?」と積極的に提案するようになってきました。
やさしく頼むことにスキルはいりません。妻は笑顔でやさしく「ありがとう!助かったわ!」を付け加えるだけなのです。
3.とにかく褒める
男性の家事能力は決して低くはなく、むしろやり方を覚えた頃にはお得意の「段取り力」や「PDCA」を回して効率化していきます。
コツは夫に家事分担を任せたら、たとえ妻のやり方と違っても口出ししないこと。
そして最も大切なのは褒めることです。男の人だって歯の浮くようなほめ言葉であっても嬉しいはず。
「家事が早いね。さすが仕事のできる男は違うね」と私が褒めると、夫は何も言わず満足げに微笑むだけですが、嬉しいことには間違いありません。
今までの夫なら私の作った料理は何も言わずモクモクと食べているだけでした。
ところが夫は「今日の○○は美味しいね。料理を作ってくれてありがとう」と私を褒めるようになったのです。
「長年連れ添った夫にほめ言葉を言うなんて照れくさいわ。言わなくてもわかっているはず」とずっと思っていました。
しかし、夫婦に以心伝心なんてなく、たとえ夫婦であっても、言わないと伝わらない。褒めると夫(他人)であっても変わることを家事分担を通して知ることとなったのです。
4.明るく返事をして感謝をする
家事分担を始めた頃の夫は勝手がわからず「これどうすればいい?」「どこに置いたらいい」と何度も同じをことを聞いてきました。
私は「もう!1回で理解してよね!」「ホント面倒くさい。どこに置いてもいいわ!!」と内心イライラ。
でも、ここはグッと飲み込み「そうね。○○してくれると助かるわ!ありがとう」「○○に置く便利なのよ」と明るく返事をし感謝の言葉を添えて言うようにしてみました。
しばらくすると、私が何か失敗するたびに、ことごとくダメ出ししていた夫が「気にすることないよ」「誰だって失敗することあるんだから」と。
私は心の中で「えぇ!!!そんな言葉が夫の口からでるなんてどうしたの?」とつぶやいてしまいました。
人は他人の反応に敏感です。夫は、不慣れな家事でわからないことを妻に聴いたらどんな反応が返ってくるのかを気になっているはずです。
妻の対応によっては「ちょっと聞いただけで、怒るんだったら家事なんかするもんか」とヤル気を手放す恐れも。
少しでも家事分担に前向きな言葉が読み取れたら、すかさず明るく返事をして感謝することが家事分担の一歩を踏み出せると思います。
5.まとめ
夫に家事分担への意欲を持ち、実際に行動してもらうために私がやって良かったこと4つについてご紹介してきました。
夫が家事分担をするためにどうしたらいいのか?ロールモデルが身近にいなかったため試行錯誤の連続でした。結果として妻の対応の次第で家事分担をするようになることを実感しています。
私がやって良かったことが誰にでも当てはまるわけではありませんが「こんな方法もあるのね」と思っていただけたら幸いです。