老後の家事分担 シニア(新人類)世代の夫はなぜ家事ができないのか?

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老後の家事を夫と分担するのは妻の望むところですが、思ったように分担できなくて悩んでいるのではないでしょうか。

これから老後を迎える夫たちが若かりし頃、新人類世代と呼ばれていました。

ではなぜ新人類世代の夫たちは、家事ができないのか?その背景私なりに考えてみました。

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1.新人類世代とは

まず、新人類世代とはどのような時代に生まれた世代をいうのでしょうか。

新人類世代と呼ばれるのは、1950年代後半~1960年代後半に生まれた人たちで、団塊の世代ほど政治意識を待たず、わりと従順であったといわれています。

新人類世代の夫たちの時代背景として、専業主婦かパート勤めの時間に余裕のある母に育てられ、さらに教育にも熱心といった生育環境にありました。さらに大学入試のための受験戦争をのりこえ、社会人ではバブルを経験したことが挙げられます。

2.新人類世代の夫が家事ができない3つの背景

新人類世代の夫が家事ができないのは、3つの背景があるからではないかと私は思っています。

1.受験戦争時代

2.働き方がブラックの時代(残業・徹夜が当たり前)

3.妻の後ろめたさ(専業主婦、パート勤め)と周囲の目

1.受験戦争時代

新人類世代の大学受験は、国公立大学の受験方法が一期校・二期校と、共通一次試験という2つがありました。

一期校・二期校では、一期校が本命で二期校が滑り止めといったいびつな受験制度を経験した人。受験制度の改革と受験地獄などの批判から共通一次試験が導入され受験した人です。

当時は、「四当五落」という格言みたいなものがあって「4時間しか寝ない受験生は試験に受かるが、5時間寝る者は試験に落ちる」と今では考えられないことが、まかり通っていた時代に受験生活を送っていたのです。

さらに、夫たちを支える存在もいました。当時マスコミに登場した言葉が「教育ママ」です。

教育ママとは、息子を偏差値の高い大学に入学させ、ひいては大企業に就職させるのが生きがいとしている母親のことで

高校や大学に入学するのに必要な競争テストに合格するために子供たち、特に息子たちに対する大きな責任をになっていた

教育ママたちは「家の家事を手伝うなんてもってのほか!家事は手伝ってもらわなくてもよいから勉強しなさい!」と言っていたとか。

これは母親が悪いのではなく、世の中全体がそんな風潮だったのですから、夫たちは家事を手伝う機会さえも与えられなかったともいえます。

2.働き方がブラックの時代(残業・徹夜が当たり前)

社会人となった夫たちは、日本の経済成長とともに今やブラック企業顔負けの働き方に飲み込まれていきます。

当時の栄養ドリンクのCMに「24時間戦えますか」「5時から男」というのがありました。

残業・徹夜は当たり前で、PM5時からが本当の仕事といった風潮のなか、家族との団らんはおろか家事の分担なんてできない時代だったのです。

当時を思い返すと、私は夜10に帰宅した夫に「今日は早く帰れたのね」なんて声をかけていたくらいでしたから、世の夫たちは家族のために身を粉にして働いていたということです。

妻は子育てと家事を、夫は仕事をして家族を養うといった線引きされていて、そこに夫が家事を手伝うということは考えられない時代だったといえるでしょう。

3.妻のうしろめたさと周囲の目

一方で妻たちは、子どもが小さいうちは専業主婦で中学生くらいになるとパートで働き始めるのが一般的でした。

ただし、正社員でない(税金・社会保険を払っていない)夫の扶養の身である妻は、うしろめたさから家事を一手に引き受けていた人がほとんどだったはずです。

もうひとつ、妻は周囲から家事を夫にさせるのは妻の恥といった世間の目がありました。

長女がまだ生後5か月の時私は風邪でダウンし、夫が長女をあやしていたところへ私の母がたずねてきたことがありました。

その時母は「まぁ。いくら風邪を引いたからって夫に子どものお守りをさせるなんて!」と。私は「風邪をひいても子育てを夫に任せてはいけないの?」と言いたかったけれどグッと飲み込んだことを覚えています。

今なら当たり前のことも、当時の周りの目は夫に家事や育児をさせることを良しとさせなかった風潮があって、妻が家事や子育てをひとりでこなすのが当たり前の時代でした。

今でこそ、家事を支援するサービスが充実してきましたし、家事を時給計算するとかなりの額になるともいわれています。

家事が果たす役割が大きいことを見直されつつありますが、時代背景や家事に対する意識から夫たちは家事から遠い存在に置かれていたのです。

3.新人類世代の夫に家事分担を意識してもらう

夫たち自身にも「家事は妻がするもの」といった意識が根強くあるのも確かです。

この意識を紐解くには、老後は夫ひとりで生きる可能性があること(妻が先に亡くなることもある)を知ってもらうことが大切です。

私の夫も家事は妻がやって当たり前の意識をもっていましたが、次の4つを例に話し合いを重ねてきました。

  • 妻が先だったあと、残された夫は食事・洗濯・掃除はどうする?
  • 夫の世話を共働きをしながら子育てに忙しい子どもに頼めるか?
  • ゴミ屋敷と化した家は、近所や子どもにも迷惑をかけてしまわないか?
  • 妻が寝たきりになったら介護や家事は誰にしてもらう?

この中でも「子どもに迷惑をかける」という言葉は夫の心に響いたらしく、前向きになってくれるようになりました。

老後の家事分担は、夫がひとりでも生きていけるためのいわば生活術。そのベースとなるのが家事であることを理解してもらうことが大切だと思います。

4.まとめ

新人類世代の夫たちの家事についてご紹介してきましが、いかがでしたでしょうか。

家事は妻がするものといった夫の固定概念をくつがえすのはなかなか大変ですが、何もしなければ現状のままです。

どうしたら家事分担に動いてくれるのか?夫の家事に対する考えを探りながら、まずは話し合いをしてみてはいかがでしょうか。

私の夫は、2021年1月末で定年後に雇用継続で勤めていた会社を退職し、完全にリタイアしました。

退職して2週間あまり、3つの家事を担当してくれています。

ゴミ捨て・・・・ゴミ箱からゴミを集め→ゴミ集積場へ→ゴミ箱にゴミ袋をセッティングまで

部屋の掃除・・・掃除機をかける→掃除機にたまったゴミを捨てる

風呂掃除・・・・洗面器、イス、湯舟を洗い、排水溝にたまった髪の毛の処理

もっと分担してほしい家事があり道半ばではありすが、時間はたっぷりあるので気長にすすめていこうと思っています。

 

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