老後も住み続けるマイホームは住みやすい家ですか?長野郁子著「老後の住まい」から

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1.長野郁子著「老後の住まい」

長野郁子さんは、ファイナンシャルプランナーで「お金塾」というサイトでコラムを書いて

いらっしゃいます。

 

このコラムをまとめたのが、著書である「老後の住まい」です。

ご自身が遠距離でご両親の介護の経験から老後の住まいについて

ご自身の考えが綴られています。

 

マイホームを持った時は、親や子どもたちと賑やかに暮らしていても

親が旅立ち、子どもも独立すると、その家は夫婦二人きりの暮らしになります。

 

私の実家も、年老いた両親にとって、階段や段差があり決して住みやすい

終の棲家であるかというとそうとは言い切れません。

 

この先介護が必要になったり、車椅子での移動になった時には

暮らしづらい家になることでしょう。

 

私の実家や私たち夫婦の老後の住まいについて考える内容と思い

手に取って読んでみました。

 

2.「住み慣れた家」は本当に住みやすいのか?

旅先から帰った時「あぁ。住み慣れたわが家がいちばん落ち着くわ」と

誰しも思うことがあるでしょう。

 

では年を取っても住み慣れた家がいちばんいいのか?

その「住み慣れた家の問題点」を著者はこう述べています。

 

一番の問題は老人だけになった自宅が「家族仕様」であることだ。

 

家を建てる時期は、子どもが小学校に入学する前、子供部屋が必要になった頃

「そろそろマイホームを考えようか」と夫婦で相談するのではないでしょうか。

 

子どものために学校や公園が近く、それでいて間取りも広く手頃な値段の物件を

望む人が多いと思います。

 

子ども中心の住環境と部屋数や間取り。

子どもが巣立った後、夫婦2人の老後の生活に住みやすい家なのか?

 

ネックは「遠さ」と「広さ」である。

「遠さ」とは交通手段がないと買い物や病院通いが不便な場所ということ。

 

高齢者の自動車事故が社会問題になっています。

人は何歳まで車の運転ができるのかは、その人の運転技術や健康状態で

それぞれでしょう。

 

しかし、年を取って杖なしでは歩けなくなった時、車の運転はできません。

そうなると、バスや電車を乗り継いて行くには住み慣れた我が家が

とても不便な家となるかもしれません。

 

「広さ」とは固定資産税や光熱費、修繕費などの諸経費の出費が痛い。

また高齢になると暑さ寒さがこたえる。広い家なら光熱費も雲泥の差だ。

 

友人夫婦は、札幌郊外に庭付きの二世帯住宅に住んでいました。

今年の年賀状にはこう書いてありました。

「両親が亡くなって、子どもたちも独立したので、夫婦2人では広すぎる家を売り

札幌の街中の中古マンションに移り住みました」と。

 

特に雪国の場合、冬季の灯油代もバカにならず、今年のように50年ぶりの大雪では

除雪作業も体にこたえるのです。

 

元気なうちに思い切って老後仕様の家に住み替えて

その家を「住み慣れた」家にするようがずっと得策だ。

 

老後仕様の家に住み替えるには、慣れ親しんだマイホームを手放すことは

簡単ではありません。

 

住み替えることに夫婦が同じ目線でなくては実行できないし、マイホームが売れるかどうかの

情報を得てからの話になるでしょう。

 

3.理想の住まいは「小さいお家」

老後の理想の住まいとはどのような家か?

 

ズバリ徒歩圏で暮らせる便利な場所の”小さいお家”だ。

マンションなら1DKか1LDK、2人暮らしなら50~65mぐらいかな。

 

去年、私たち夫婦は社宅の3LDKから賃貸の2LDKのマンションへ引越しをしました。

今まで多くの家具やガラクタを処分して、暮らしてみた実感としては

掃除やモノの管理が楽であること。

光熱費が安くなったことです。

 

郊外のマイホームから街中の小さい家を購入した場合

ファイナンシャルプランナーの著者のアドバイスとして

 

貸したり、売ったりしやすい

相続しやすい

 

本人が施設に入居した場合、その住まいを売るか、貸すとなるとリフォーム

しなければなりません。

 

家が小さければリフォーム代も少なくて済むこと。

便利な場所の小さいお家なら、買い手がつきやすいことは、子どもたちに空き家の

苦労を残さずにすみます。

 

一方で、住み慣れた家は、地域のコミュニティとの関わりが深かったり

親しい友人が近くにいて心強いなどのメリットもあります。

 

コミュニテイーを取るか、小さい家のメリットを取るのかは

よく考えることが必要でしょう。

 

4.まとめ

住まいの老後の時期は

本当に長くて肝心なのは自立の時期の老後である。

自立の時期とは、60歳からの約20年間とし

子育てや仕事から解放され自由な時間気兼ねなく過ごせ

実りのある老後の黄金期と位置づけています。

 

しかし、雇用延長や定年延長で、24時間365日自由になれるのは

65歳からではないでしょうか。

 

80歳までの15年間の老後をどのように生きていきたいのか?

生き方によって、当然住まい方も違ってくるでしょう。

 

著書の中では、老後を田舎で暮らす、海外移住についても述べています。

マイホームを終の棲家とするのか。

それとも、小さいお家に住み替えるのか。

介護が必要になった時に子どもへの負担はどうなのか。

経済的なことも含めてじっくり考えるには良書だと思います。

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