目次
1.老後の夫婦関係をより良くするためには「言葉のかけ方」は重要!
離婚するほどではないけれど、何となくギクシャクしている。夫婦それぞれ関心がなく一緒に暮らしている感じがしないという夫婦も多いのではないでしょうか?
このままでは離婚なるかもしれない。でも何とかこの状態を改善して残りの人生を夫婦仲良く穏やかに暮らしていきたいと思っていませんか?
私たち夫婦は結婚して35年。長きにわたり夫婦でいるとその気安さから無意識に使っている言葉がありました。
「何回言ったらわかるの?」「はい はい」「ヤル気あるの?」「聞いてる?」
私はこれらの言葉を夫にずっと投げかけてきました。こうやって文字にすると相手が夫とは言え傷つけてきたのではと反省する言葉ばかり。どんなに温厚な夫でも関係が悪くのなるはずです。
2.おすすめの本は大野萌子著「言いかえ図鑑」
夫婦関係をより良くするための1つとして私に学びを与えてくれたのが大野萌子著「言いかえ図鑑」の本です。
大野萌子氏は、企業内カウンセラーとして長く現場を踏んできた経験を生かし、人間関係についてスキルを持っているカウンセラーです。
私たちは時に無意識に「良かれと思って言ってあげたのに・・・夫が不機嫌になった」「悪気はなかったのに・・・なぜか怒り出した」という経験はないでしょうか?
その原因はもしかしたら「わたしの言い方」だとしたらと思いからこの本を手にとることにしました。
では、どのように「言いかえ」をすればよいのでしょうか。「言いかえ図鑑」では第1章では「挨拶 社交辞令」第2章では「お願いごと・頼みごと」などビジネスシーンでよくつかわれる「よけいなひと言」を「好かれるひと言」にかえるセリフが載っています。
ビジネスシーンだけでなく、夫婦にとっても参考になるセリフがあるので実際に私が使ってみて良かったものをピックアップしてみました。
3.大野萌子著「言いかえ図鑑」で実際に使ってみて良かった言葉のかけ方
ここでは私がよく使っていた「よけいなひと言」を5つをあげて、本書でいう「好かれるひと言」にかえるのかをご紹介します。
1.そんなことも知らないの?
妻の常識が夫の非常識になることがあります。そんな時に言ってしまうのが「そんなことも知らないの?」です。
【よけいなひと言】
そんなことも知らないの?
【好かれるひと言】
わからないことがあれば教えます
私は悪気なく「そんなことも知らないの?」って言ってましたが、夫は不機嫌になるばかり。
おそらく「知らなくて悪かったね。自分でやれば」と思っていたはずです。
夫と妻は一緒に暮らしてきたけれど、夫の仕事、妻の家事についてそれぞれ知らないことがあって当然ですよね。
知らない、できないようなら「わからないことがあったら教えてあげるから言ってね」と前向きな言葉を言えば「まずはやってみよう」「○○はどうすればいい?」と聞く余裕が生まれます。
2.聞いてる?
妻の話に耳を傾けない夫によく言う言葉に「聞いてる?」ではないでしょうか。
【よけいなひと言】
聞いてる?
【好かれるひと言】
今の話で、わからないところはないですか?
「聞いてる?」は裏返すと「聞いてないでしょ!」と決めつけの言葉です。
頭ごなしに「聞いてる?」と言われたら「はぁ?聞いてるよ。どうせたいした話じゃないんだろ」と思われるのが関の山で夫婦関係は悪化へ。
そこを【好かれるひと言】として「今の話でわからないところある?」と夫が聞いていることを前提に声をかけてみます。
すると「しまった聞いてなかった!」と反省し「もう1度言ってもらえる?」と素直は反応が返ってくるでしょう。
3.口で言うのは簡単だよね
お互いに忙しい毎日を過ごしていると面倒なことを相手に押し付けてしまいがち。
頼まれた方はつい「口で言うのは簡単だよね」と。
【よけいなひと言】
口で言うのは簡単だよね
【好かれるひと言】
実行するにはどうすればいいだろう?
人にあれこれ言うのは簡単です。ただそれを行動にうつすことはとても大変なこと。
なのに「○○して、△△は××にして・・」とあれこれ言われたら、反対に「どうすれば実行できると思う?」「何かいい案がある?」と前向きに聞いてみるいいです。
夫の口から意外な提案があったりとポジティブにとらえることもありました。
「口で言うのは簡単だよね」のひと言は、私の経験から喧嘩へと発展しかねない爆弾をもつ言葉だといえます。
4.要領がいいね
「要領がいいね」には、手際がいいだけの人というマイナスなイメージを相手に与えてしまうことがあります。
【よけいなひと言】
要領がいいね
【好かれるひと言】
仕事がはやいね
ビジネスの世界では仕事での評価がすべて。仕事が早いのは有能なビジネスマンとして評価されます。
「要領がいいね」と言ってしまうと小手先だけで会社での地位を得たと妻に思われているんだとマイナスのイメージを持ってしまうかもしれません。
私は、夫が何かをしてくれた時「仕事が早いね」と言うようになってから夫の表情はまんざらでもない様子に。
またユーモアを交えて「さすが!できる男は仕事が早い!」とお互いに笑い合ったりと夫婦の関係も穏やかに変化してきています。
5.はい はい
つい言ってしまう「はい はい」という言い方。
【よけいなひと言】
はい はい
【好かれるひと言】
はい、わかりました
子どものころ親から「返事のはい!は1回だけよ」と言われてきたのに、夫婦になるとつい口にしてしまいます。私は口ぐせのようになってい自分では気づかずに使っていました。
ところがある日夫から「はい はいという2回の返事をやめてくれない?感じ悪いんだけれど」と言われてしまいました。
言われてみれば「はい はい」は投げやりな、マイナスなイメージの言葉です。
夫婦なら「はい、わかったわ」と明るく言えば良好な関係へと導いてくれるでしょう。
4.まとめ
この本を読んで、普段から使い慣れた言葉を言いかえるのは私にとってハードルが高くてできそうにないと思いました。
でも、少しでも夫婦の関係性をより良いものにするためには私から変わらなければ何も始まらない。
そう決めてからは、無理せずできるところから「言いかえてみよう」としました。
結果、ギスギスした関係も次第にお互いに思いやりを感じられるようになり、今穏やかなな関係へと変化してきています。
ことわざに「親しき中にも礼儀あり」というのがあります。
夫婦だからといって何を言っても構わないと思っていた私自身が夫に対して礼儀をもって接することを忘れていたのです。
この本の「言いかえ」で自分自身を振り返り改めるきっかけ与えてくれたと感謝しています。