お肉をたくさん食べたくても、コレステロールや中性脂肪が気になる年齢。そこで大豆をお肉に見た立てた「大豆ミート」を実際に作って食べてみました。大豆ミートの戻し方からメリットや気になる点をご紹介します。
目次
1.大豆ミートの内容
今回「業務用の大豆ミート(業務用)の下味なしのプレーンタイプ」を購入。
届いた大豆ミートは、段ボール箱に大豆ミート1kg(ミンチ状)とレシピが同封されていました。
注文したのは「Greeen’s Vegetarian」というお店の業務用「大豆ミートそぼろ」
大豆ミートそぼろの栄養成分を見ると100gあたり360kcalですが、実際に使ってみたところ、乾燥した状態で100g多い印象。
2人分40gがちょうどよく、1人当たりで計算すると72kcalとヘルシー。
たんぱく質の量が51.1gと、成分の内半分以上がタンパク質といった内容になっています。
2.大豆ミートの戻し方
乾燥した大豆ミートを使うには、干しシイタケ、高野豆腐、同様に戻さないと使うことができません。
実際の調理に使うまでに3つの工程が必要になってきます。手順は「煮る、洗う、しぼる」です。
1.煮る
たっぷりの水を鍋に用意して沸騰させ、必要量の大豆ミートを鍋に投入。3分ほど煮た後ザルにあけてお湯を切ります。
2.洗う
お湯を切った大豆ミートは水洗いをします。最初は大豆の匂いが強いのでザルに入ったままボウルに水を張って手で揉み洗い。水を替えて透明に近くなったらOK。
ここでしっかり洗わないと、大豆特有の臭みがのこるので重要な作業になります。
3.しぼる
洗い終わったら大豆ミートを手でギュ~としぼります。大豆ミートにしみこんだ水をしぼることで、調味料をよく吸ってくれ美味しい仕上がりの決め手にになります。
しぼると少し形が崩れますが、調理する上では気になりません。
3.大豆ミートを使ったメニュー4種
3つの工程が終了したので、実際に大豆ミートを使ってキーマカレー、ミートソース、そぼろ煮、ハンバーグの4種類を試しに作ってみました。出来具合を参考にして頂きたいので、レシピの詳細は添付してきたものを参考に自己流です。
1.キーマカレー
キーマカレーは、市販のカレールーとうらごしトマトを調味料に、ニンニク、しめじ、ピーマン、玉ねぎのみじん切りで作ります。
ニンニクとたまねぎを炒めて、たまねぎが透明になったら他の食材を投入。
カップ1の水とカレールー、完熟あらごしトマトを入れてとろみがついたら、塩コショウをして味をと問えたら完成です。
大豆の臭みを消すために、ニンニクの他に好きな香辛料を入れると味に深みが出るでしょう。
2.ミートソース
ニンニク、たまねぎ、ニンジン、ピーマンをみじん切りにし、炒めておきます。たまねぎが透明になったら、大豆ミートを投入。
大豆ミートが油になじんだら、水1カップとうらごしトマトを入れます。水分が蒸発して煮詰まったら完成。
風味づけにワインを入れたり、好きな香辛料で味に変化をつけるとよいでしょう。味付けが完熟あらごしトマトだけですと、大豆の匂いが感じられるので、風味づけにワインや好きな香辛料で味付けすると食べやすかもしれません。
3.そぼろ煮(おすすめの1品)
そぼろ煮はショウガ、長ネギをみじん切りに。フライパンを熱して、ショウガと長ネギを炒めて香りを出して大豆ミートを投入。カップ1杯の水、醤油、みりん、お酒とコクを出すために味噌を小さじ1/2を入れて煮詰めていきます。
調味液が蒸発して、大豆ミートに味がしみこんだら完成です。
大豆の臭みを消すショウガとコクを出す味噌を入れたので、本物のミンチ肉に近いそぼろ煮が出来上がりました。日持ちがするので、常備菜として、お弁当の一品にと使い勝手がよい一品に。
そぼろ煮は、長ネギとショウガがあれば短時間で作れるので、大豆ミート初心者におすすめです。
4.ハンバーグ
今回は、合い挽き肉100gと大豆ミート50gでハンバーグを作ってみました。
たまねぎのみじん切りとつなぎに長芋、小麦粉を混ぜて4等分に。
両面に焼き色がついたら、中まで火が通るように赤ワインで蒸し煮。
大豆ミートだけでハンバーグを作るにはハードルが高いと思い、合い挽き肉も一緒に使うことにしました。つなぎに長芋を入れましたが、ハンバーグ種が柔らかく扱いずらかったので、もう少し検討の余地がありそうです。
■少量で試したい人■
4.大豆ミートを使って食べてみた感想
1.乾物として利用
干しシイタケ、高野豆腐、乾燥ひじきと同じく、大豆ミートは、大豆をミート状に乾燥させているので、保存期間が長く賞味期限を気にせずに使えるのは主婦としてはありがたい商品。
調味料や油をよく吸ってくれるので、味がなじみやすく美味しく食べられます。
2.大豆ミートの味と食感
大豆ミートは、大豆をお肉に見立てた大豆製品。メニューによっては大豆特有のえぐみが口に残ることも。味覚は人それぞれ違いますし、大豆が好きな人にとっては気にならない程度だと思います。
今回使用した大豆ミート(ミンチ状)は、粒が小さく、豚ミンチ肉に近い形状なので舌ざわりや口に残るような違和感はありませんでした。
大豆の香りが気になる人は、ニンニク、ショウガ、長ネギや香辛料を多めに使うとよいでしょう。ただ、そぼろ煮のように和食に使う場合は、醤油や味噌の量を増やすと塩分の摂りすぎになりますから気をつけたほうがいいかもしれません。
5.大豆ミートを使うコツ
1.煮る、洗う、しぼるの3工程は必須
命名が「ミート」とあるので、お肉そのものを連想しますが、れっきとした大豆製品を乾燥した状態ですから、煮る、洗う、しぼるの3工程は必要な作業になります。
ただ、調理のたびに3工程をするのは忙しい時には手間になりますから、時間のある時に大量に作ってジップロックに入れて冷凍保存するのもひとつの方法です。
この時、割り箸で分け目を入れると、使う分だけ解凍(自然解凍)できるのでおすすめです。
2.つなぎと香辛料
豚や牛のミンチは、こねると脂が溶けだしてまとまってきますが、大豆ミート自体には粘り気がありませんから、肉だんごやハンバーグなどこねて成形するメニューにはつなぎが必要になってきます。
つなぎには、小麦粉、片栗粉、長芋、たまごなど。
また、大豆特有の臭みを消すためにショウガ、長ネギなどを混ぜたり、好きな香辛料を常備させておくとよいでしょう。
6.大豆ミートのメリットと気になるところ
1.メリット
大豆ミートのメリットは、大豆に含まれるたんぱく質やカルシムなど良質な栄養を摂ることができ、ヘルシーで食物繊維が豊富です。
普段の食生活で豆腐、納豆、みそ、醤油からも大豆の栄養を摂ることができますが、賞味期限が短いのが気になるところ。
その点、常備できるので、食べたい時にすぐ利用できることや冷蔵庫に食材がない時に味付けさえすればごはんの「おかず」にもなります。
ご紹介した「そぼろ」は、ショウガと長ねぎがあればできますから、片栗粉でとろみをつければ、のど越しもよく高齢の人にも喜ばれるでしょう。
2.気になるところ
大豆ミートを袋から出してすぐに調理できないのは、忙しい主婦にとって億劫になり手を付けないままムダになる恐れも。
時間のある時に大量に作って冷凍してもよいですが、そんな時間もない場合はすでに3工程済みで、必要な時に使える大豆ミートが市販されているので試してみるとよいと思います。
市販の商品は、量も1回使い切りタイプで保存期間も長めなのと、家族の口に合うか確かめたい時はこちらがおすすめ。
大豆を加工するため、一般的に売られている大豆よりも単価が高い商品も。ただ、自分で加工する手間と時間とお財布と相談して決めるのがよさそうです。
7.まとめ
大豆は畑の肉とよばれ、日本人の食生活に根付いてきた食材。
手軽に使える缶詰もありますが、乾燥したミンチ状の大豆ミートは、好みの量を時間を選ばず使えるのは便利です。
60代の私たち夫婦のこれから先、健康に生きていくために大切なのが食生活。今までは食べたい時にお肉をガンガン食べてきましたが、夫は最近の健康診断でコレステロール値が高いことがわかりました。
これからは、お肉も食べるけれど控えめにし、その分を大豆ミートに代えることで体調に変化があればいいなと思っています。