1.遠藤拓郎著「75歳までに身につけたいシニアの7つの睡眠習慣」
シニアになると「ぐっすり眠れない」「睡眠不足」「夜おしっこに起きてしまう」など睡眠の悩みを持っている人は多い。
睡眠で悩んでいるシニアがぐっすり眠れるためにどうしたらいいのか?シニアの睡眠に特化して書かれているのが遠藤拓郎著「75歳までに身につけたいシニアの7つの睡眠習慣」です。
著者の遠藤拓郎氏は、祖父、父、息子である遠藤拓郎氏の3世代90年以上も睡眠について研究をしてきた一家のもとで睡眠研究をしてきた医師。
著書「75歳までに身につけたいシニアの7つの睡眠習慣」では、若い人とシニアとの睡眠の違い、睡眠時間と平均寿命の関係、解決するための7つの方法が書かれています。
2.シニアにとって「寝すぎ」は寿命を縮める
私たちが睡眠についてどのような考えを持っているでしょうか?8時間寝ないと睡眠不足であるとか、早寝早起きは3文の得といった常識で睡眠をとらえていると思います。
著書では、北海道大学玉腰暁子教授の「睡眠時間の長さ」と「10年後の死亡率」(40歳~79歳男女11万人対象)を研究データを掲載していて「10年後の死亡率が一番低いのは7時間」で5時間~7時間の間が大差がない結果を掲載。
問題なのは、7時間以上で8時間、9時間と睡眠時間が増えるごとに死亡率が上がっていることが証明されているのです。
長く寝る人ほど、早死にしているのです。
OECDのデータをもとに「平均寿命」と「睡眠時間」の国際比較をおこなった結果においても同じ結果に。
日本が世界一の長寿国であるのは、他の先進諸国よりも睡眠時間が少ないこともひとつの要因になっていることが理解できます。
3.シニアのための7つの睡眠習慣
睡眠時間を7時間にしただけではシニアの睡眠の悩みを解決することはできません。もう一つ大切なのが睡眠の質です。
睡眠の質を向上させることで「夜中におしっこに起きる」や「布団に入っても眠れない」を解決するし健康寿命を延ばすためにはどのような行動したらいいのか?
著書では7つの睡眠習慣をすすめています。
【シニアの7つの睡眠習慣】
1.7時間以上床にいない
2.1日7000歩程度の活動をする
3.1日7時間程度のデスクワークを行う
4.うたたねや午後の長い昼寝をしない
5.ストレスを溜めない
6.昼と夜の光を調節する
7.寝る前に体温を上げる
以上7つを実行するにはどうしたらいいのかを著書では詳しく解説ます。
ここで著者が繰り返すキーワードは
中高年の睡眠の基本は「遅寝、遅起き、だらしなく」
早寝、早起きではなく「遅寝、遅起き、だらしなく」だなんて、今までの睡眠の常識を覆す内容に驚きですが、日々睡眠に悩んでいる患者さんに「遅寝、遅起き、だらしなく」を指導した結果にも表れているのです。
4.まとめ
私は、夜トイレの起きたら眠れないまま朝を迎える、寝た気がしないなどの悩みを抱え、8時間寝ないから睡眠不足なのだと思い込んできました。
しかし、8時間睡眠はシニアにとって寝すぎであること、睡眠の質が大切でその睡眠の質を向上させるための7つの習慣は私にとってまさに衝撃的な驚きと新たな学びを得ることができたことに感謝です。
ただ、7つの習慣を今日からすべて行うにはハードルが高いのが正直なところ。人は今までの習慣を変えるには時間がかかるものです。
まずは、できることころを1つ始めてみて、身についてきたら2つ目へと段階を踏んでいこうと思っています。
睡眠の常識を覆す遠藤拓郎著「75歳までに身につけたいシニアの7つの睡眠習慣」は、睡眠で悩んでいるシニア世代におすすめの1冊です。